迷インコと僕の夏 【2話目】
保護することを決めた僕だが、大きな問題があった。
インコが生きていくには保護が必要なように、
人間である僕が生きていくには労働が必要なのだ。
そう、僕は仕事に行かねばならんのである。
もちろん僕の家にはケージもなければ餌もない。
だが、僕は自分のおまんまを得るために外に行かねばならない。
苦渋の決断だった。
部屋に新聞紙を敷き詰め、糞の対策をし、水を大量に用意し家を後にした。
餌には砕いた米を与えるといいと聞いたが、
貧乏学生である僕の家には米すらなかった。
夜には飯をやる