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Photo by morikoharu

夢の中で運命のボカロ曲に出会った件

苔氏(こけし)

※画像は「みんなのフォトギャラリー」よりお借りしました

はじめに


　おはこんモスチャオ〜、ボカロリスナー(VOCALOID Listening Nerd)の苔氏(こけし)と申します。ものの数日のうちに、このnoteという場で皆様にまたお会い出来た事を嬉しく思います。

　いい感じの怪文書が書けそうだったため、このnoteは急遽obscure.氏主催の「#ボカロリスナーアドベントカレンダー2022」ゆるめ枠への12/04分の参加記事とさせて頂きます！！

事の経緯

　さて、早速ですが当記事の主題、僕の身に何が起こったかについてお話します。
　時は2022/12/15の深夜、とあるボカロリスナーの方々と映画を鑑賞した後、そのまま眠りに着いた際、「複数人のボカロリスナーと"リスナー会"の要領でボカロ曲を聴き合う」という内容の夢を見たのです。その時、その場にいたメンバーは、僕の他に

・めさん
・B,Fさん
・まつこさん

だったと記憶しております。このメンバーと言えばそう、
「丁度前日の夜一緒に映画を鑑賞した」メンバーではありませんか。この時点で既に、何らかの因果律が生じていた事がお分かりかと思います。

　そして、この夢の中で聴いた全く初見の音楽、言ってしまえば僕の脳内で完結してしまったボカロ曲に、僕は痕の残るほどに打ちのめされるような衝撃を、起きがけの後暫く感じる事となったのです。その程度と言えば、今年で言えば宛ら「ポストずんだロックなのだ」や「超でかい竜が君を狙っている」を一聴した後に暫く呆然と動けなくなってしまうほどにひどく感動した、その様相に瓜二つでした。

　では、僕がその時夢の中で出会ったボカロ曲というのは、一体どのような内容だったのか。その最も新鮮な感想について、以下のツイートが記録しています。

　このツイートの文面を見るだけでも、刺さる人には刺さる、何ならこの曲を聴いた事のあるリスナーが現れても不思議でない位に、克明な憧憬の概念に満ちた作品であった事が伺えるかと思います。

　この作品について、より具体的にその要素を説明してゆきます。この作品に流れる全体的な雰囲気について、曲調としてはn-bunaさんの「夜明けと蛍」のような、ギターのブラッシングによって刻むようにじっくりと展開していく、そんな風貌であったと記憶しております。

　加えて、ゆこぴさんの「夏に咲く」にみられるような、少年期の男女2人の物語。記憶の中に取り残されて、もう戻る事の叶わない夏の儚いノスタルジーが作品全体に取り巻いていた事も、強く印象に残っています。あくまで映像として目前に映っていたのは、男女2人が夕暮れの河川敷に座り、あどけない表情で笑い合う一枚絵。しかしこれだけの要素があれば、十分に噛み締められるだけの夏概念を脳内で補完して頂けるかと思います。

　そして、この作品を最も輝かせていたのは、その8分超という重厚な構成にあったと記憶しております。8分という時間の中で、その曲構成は記憶の限り、

イントロ→Aメロ→Bメロ→1サビ→インターリュード→ラスサビ→アウトロ

という、余白を残した非常に大胆な構成。8分という、一見余裕のありそうな時間ながら、作品の軸となる表現を1本に纏めあげるのが困難となるような長尺の中で、最も聴かせたいメッセージを凝縮して伝える、最高のアプローチだったと思います。

　極めつけは、動画時間5:31。ここの転調がこの曲の全てを物語っている...！
楽曲後半にかけて、言葉では語らずとも思い描いた記憶が遠のいていくのを感じる...そしてこの転調が決め手となって、確信するのです。
「あぁ、この2人の夏は記憶の中に収束していくのだ」...と。

おわりびに

　えぇ、以上が僕の夢の中を染め上げた作品とその概要についてのお話でした。今回、夢の中で巻き込んでしまったボカロ楽曲並びにボカロリスナーの皆様へ、誠に申し訳ございませんでした。

　因みに、この夢はまだもう少し続きがあります。リスナー会というテイですので、先述したボカロリスナーの間で「いや〜、この曲はヤバいね」「この曲がまだ見つかってないのはおかしい」など、楽曲に対する感想が交わされてゆきます。そこまで来た所で、僕が最後に
「これだけ普段から最高の作品が投稿されてるんだから、ボカコレや投稿祭以外の楽曲も大切に聴いてくれ！！」
と声高に主張した所でようやく目が覚めます。夢の中の方が主義主張が強いのは何なんだ。


　...以上のような形で語られてきた夢の中のお話が、この度K〇KEKAWAさんより出版されません。また、今回ご紹介した(架空の)作品を模した楽曲が集結する「#苔氏投稿祭2023」が開催される事もありません。それよりも、今は👇🏻の「#ボカロリスナーアドベントカレンダー2022」本編に寄稿した記事を一読頂けると幸甚に存じます🙇‍♂️

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