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omokakeというアプリをリリースしました。

アプリとしては2019年に作成しapp storeへの申請も行っていました。

2021年8月17日のリリースになった経緯を記録しようと思います。

2019年10月28日

自分の状況としてはかなり焦っていました。この頃は社会人1年目で大学とのギャップなのかそもそも思い描いたようにいかなかったと思ったのか。焦っていました。

当時は異なる業務を行っていました。現在は未熟な状態ではありますがiOSアプリケーションの開発に携わっています。

大学ではiOSアプリを作成していてパズルアプリやARアプリなどを作っていました。就職となった時にiOSアプリ開発の職場は選びませんでした。自分としては仕事にしようとは思っていなかったからです。

しかし2019年10月どうしてもSwiftでiOSアプリを作りたくなり、大学で一緒にアプリを開発していた先輩にお話しして1ヶ月で仕上げました。

2019年10月28日このアプリは却下されました。

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却下された内容はたった一つだけでした。

4.2 minimum functionality We found that the usefulness of your app is limited by the minimal features it includes.

4.2 最低限の機能性
Appを作成する際は、Webサイトを単に再パッケージしたようなものではなく、優れた機能、コンテンツ、UIを作成するようにしてください。特に便利でも、ユニークでも、「Appらしく」もない場合、そのAppをApp Storeで提供することはできません。Appが継続的に楽しめる何らかの価値、または十分な有用性を備えていない場合は、承認されない可能性があります。Appが単に曲または映画の場合は、iTunes Storeに提出してください。Appが単に書籍またはゲームの攻略本の場合は、Apple Books Storeに提出してください。

本当に凍りつきました。寒気も思い出せます。価値がないと読み取れるこのレビューに何もできませんでした。

2年の間

色々試そうと思い切ってiPhone 11 Proを購入しました。そしてかなりスペックを高くしてmac miniも購入しました。しかしあの時の自分にはリソースがありすぎて、まるで広すぎたキャンバスのようでアプリ開発よりも他のこと(例えば仮想マシンやOpenStepの導入など。。)ばかりやってしまいました。性能を試したくて全く進みませんでした。

コンセプトが悪いのかと思い始め、色々な人に手当たり次第にアドバイスを求めました。そして求めれば求めるほどコンセプトは混迷しました。

そしてomokakeを完全に終了させました。

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自身のwebサイトで制作中止と書いてスッキリさせました。

2020年10月に再びswiftでiOSアプリ開発をしたい感情に苛まれます。これほど思ってしまうのは相当だと思い、会社に相談して2021年3月からiOSアプリ開発に携われる仕事をいただきました。本当にありがたいです。

もう一度挑戦-前編-

2021年3月に自分はVRChatというゲームを始めました。2018年くらいに友人から話は聞いていたのですがその時はやろうとは思わず、2021年2月上旬にその友人の研究の手伝いをしたときにVRChatの話を聞き、2020年まるまる外に出なかったことを考えて「仮想世界はどんな感じなのだろう」と思い、加えて友人から「デスクトップでもできるぜー」とのことだったのでゆるく始めることにしました。

結構調べてから始める人なので日本語のチュートリアルワールドをwebで見つけて勇気を出して突入しました。自分の友人は案内などする性格ではなく逆に新しい世界に単身送り込む人間なので頼めばしてくれたと思いますが自分もそこまで頼りたいとは思ってなかったので少し気合を入れて挑みました。

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真ん中にいるコザクラインコという3Dキャラクターが自分です。Twitterにはじめましてを投稿してこのいいねの数。本当にVRChatは温かい人が多いです。

そんなVRChatではUnityを使って自分だけのオリジナルVRワールドをアップロードできます。

2021年4月にもなるとOculus Quest 2を被ってVRでVRChatを楽しんでいました。VRChatを教えてくれた友人とも仮想空間内で対面しなんだか落ち着きませんでした。

そして友人に次に持ちかけられたのは「まだワールドアップロードしてないの?アップロードしようぜ!」またこいつはそうやって。。。ワールド制作だって!?色々言いたいことはありましたがともかく作ることにしました。

そうは言っても自分は素人です。何が何やらさっぱりでした。大学の授業だったか研究の手伝いだったかで適当に使っていたUnityを2,3年ぶりに開くとVRChat運営側の都合で2018バージョンで当時触っていたUIのままだったのでほほーと思いながら浸っていたのですがそんな時間があるならとりあえずアップロードを目標に頑張ろうとプレーンの板に苔玉を置いてみることにしました。

それでは寂しかろうと世の中には便利なアセットと呼ばれる先人たちの礎があるのでそれを拝借してYoutube再生機能(ホームシアターみたいに大画面で見れる!)と鏡を設置して制作時間28時間ほどで「テストだテストだ」と言い聞かせてアップロードしました。

1ヶ月経つとーその間色々ありましたがその話はまたにしてーなんと訪問者数1000人を超えていました。

「本当にいい人たちが多い」と書きたいところですがすでに色々な人に仮想空間内でお会いした自分が改めて書かせていただくと「本当にいい人たちと友人になれた」がきっと良い表現だと思います。自分と新しく友人になっていただいた方々には本当に感謝しかありません。

そうして自分に挑戦する勇気が湧いてきました。なんでも作れそうなそんな気持ちです。実際は作れないんですけど。

2021年6月仕事の方が少し忙しくなり没頭し1ヶ月がすぎ7月になった時に職場を異動することになりました。自分の職種ではよくあることです。仕事内容もありがたくiOSアプリ開発だったので良かったです。

その次の職場に行く前に面接を受けるのですがそのアピール用に自身のgithubをまとめていた際にomokakeももちろんまとめていました。

リリースできるかもしれない。そう思いました。

もう一度挑戦-後編-

2021年3月からiOSアプリケーション開発をやらせていただき6月にもなると不出来ながらも1からアプリ制作をやらせていただけたことが少し自信につながっていました。

加えて2021年2月から始めている縦書きメモメモちゃんプロジェクトが難航しており、その合間にomokakeをちょいちょい触ったら当時できなかったことができるようになっていてリリースできると確信しました。

この時には広いキャンバスに思えたMac miniにもなれてきてあとは作業を進めるだけでした。

プロジェクトの進め方も2019年とは違ってworkflowyを使ってやることを列挙しながら、やったらコンプリートして進めるようにしました。

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これがものすごく捗ります。期日がないプロジェクトなのでとにかくどんどん進めていきました。

そして2021年8月14日に申請を送りました。

1週間くらいかかるかなーと思っていたら月曜日には返答が返ってきておりびっくりしました。結果は却下でしたがほとんど自分の不備で小さなものした。なのでほとんどリリースが確定していると感じました。

嬉しさのあまり追加で各アプリへの共有機能も追加しました。そして再申請を無事配信できました。

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omokakeというアプリをリリースしました。

このアプリではmetalというグラフィックAPIを使って実装しています。なので描画周りは自由自在です。どこまでも表現できるからこそ何を描いたらいいのかもわからなくなります。その中で自分は高速にたくさん処理できるという特徴を活かして、写真の撮った枚数分だけ欠片を生成するアプリを思いつきました。

自分がmetalを始めてから気づけばmetalをシミュレータで実行できるようになり(最後は実機で確認が鉄則ですが)、intelではないチップのmacが出たりと時の流れと技術の変化は凄まじいです。

その中流れの中でこのomokakeというアプリをリリースできたことは本当に嬉しいです。

一番に感謝すべきは2019年当時アドバイスをしてくださった大学の頃の先輩である佐川晴海様・アプリアイコンのデザインを用意してしただいた自分の妹の武田綾奈様・公開前ベータテストを手伝ってくれた母・もう一度挑戦したいと思うきっかけになったVRChatで友人になっていただいた方々・影で見守っていただいた誰か・アプリをインストールしていただいた方々・そしてこの記事を最後まで読んでいただいた方々です。

本当にありがとうございます。これからも様々なものを制作していきます。

アプリはこちらです。


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