人生で最大の金を払う。
売買契約が完了してから、2カ月半が過ぎた。その間に、売主さんは転居するマンションを探して契約したり、引っ越しの準備を進めていた。
物件が決まったとはいえ、まだお金も払っていなし、まだ住人が住んでいるのだからいまだ実感もなく、ときどき物件の写真を眺めたり、フワフワとした気持ちで過ごしていた。
「決済日」がやってきた
不動産屋の担当者と売主さん、行政書士さんが揃い、登記の書類などひとつずつ確認。そして銀行に行って、売買代金は口座振込、仲介手数料、行政書士さんへの手数料などを現金で用意する。
我が家にとって、このような大金を動かすのは初めて。
銀行の案内係の人にこっそりと「不動産売買の取引です」と伝える。
「ささ、ではこちらへ」とソファのある別室にて、お金の受け渡しなどをするのかしら?とイメージしていたけど、普通に窓口での処理でした。なので大金を拝むこともなく、家の口座から諭吉が大量にいなくなった。
さようなら〜。
家具を引き継ぐ
今回の売主さん、家をダウンサイズするための売却だった。そのため、いまの家に合わせてあつらえた大型家具などは処分すると聞いて、いくつか譲り受けることにした。
我が家は、これまでもらったり拾ったり作ったりして、なんとなく家に集まってきた寄せ集めの家具で暮らしていた。引っ越しを機に家具を新調しようと思っていたけど、まだまだこれから様々な出費もあるのでここは節約。
譲り受けたのはB&Bイタリアのダイニングセットとローテーブルなど。うちの粗食ご飯を食べるには、立派すぎてしまうが、捨てるには忍びない。
ついに主になる。
決済日からさらに一週間ほどがすぎ、売主さんも新しい家に転居したので、鍵の受け渡し。当日は雨も降っていたが、もらった鍵をもって夫婦で物件へ。
貧乏暮らしから始まって苦節30年程、ついに家を手に入れたのだ(中古だけど)。