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2021.09.01


今日の夜は、風が吹いていた。
冷たくて、少し強くて、好きな香りの風。
小さい頃から、ずっと好きだった。
他のこと考えなくてもいいくらい、心地良いから。


肩の力を抜いて生きられない。嫌なものは嫌だと、どうしても思ってしまう。
自分が好きなものを否定されることに強い拒否反応を示す。
今も、私には嫌いなところが沢山ある。


でも、秋の風は、そういうことを忘れさせてくれる。
そっと身体を解してくれる。頭も冷やしてくれる。


いつも話さないと耐えられなくなってしまうけど、何も話さないことが快適だと思える空間が、そこにはあった。
話さなくてもいいことが気持ちいいと感じる人間なのに、どうして話してしまうのか。
自分の意見を言えなくて悩んでいる人と足して2で割れたらみんな幸せなのに、と思う。


本当は静かな場所が好きなのに、静かなことに恐怖を感じたり、しゃべりたくなったりしてしまう時がある。
きっと普通のことなんだと思う。人間はそういう矛盾をもって生きている。
そういう矛盾をもって生きていることについては、何とも思わない。むしろ美しいと思う。


でも、私はその矛盾が見えなくなってしまうくらい、表面が作り上げられてしまっている。
反応が大きくて、声が大きくて、突拍子もないことを言う人間という、既成概念を前提にして生きていくことになる。
私はその既成概念を、いつもぶち壊そうと思って次の段階に進む。けど、そういう自分も自分自身だから既成概念にヒビすら入れられない。
そういう自分も自分自身で良いけれど、既成概念のみの自分では無いんだ。
見えていないところを、あなたと同じように、私も持っている。


変人と呼ばれることは、私にとって日常だ。
いつしか、変わっていると言われないことにロマンを感じるようになった。


だから、私のことを変わっている、って言わない人が好き。
今日の風も、私のことを変わっているって言わなかった。


今日もいつも通り接してくれてありがとう。

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