「働かねば」をほぐすために、波に乗る。

さいきん、平日にサーフィンに行くようになった。

午前中に作業をある程度片付けて、昼過ぎから湘南へ。なんていうと、かっこ良さそうに聞こえるが、まだ初心者なので、なんていうか波に遊ばれまくってる。生まれたての子鹿が海に立ってる感じだ。

だけど、海に入っているだけで気持ちがいいし、波待ちしながら海面が夕陽に照らされてオレンジ色にてらてら光っているのを眺めているだけで、満たされた気持ちになる。

前は、平日にサーフィンなんてなかなかいけなかった。時間がない、というわけじゃなくて、平日に仕事以外のことをしているとソワソワしてしまうから。

まわりからは仕事好きだと思われている人のなかにも、実は「働かないと不安になるから、休みたいけど休めない」っていう人はけっこういるんじゃないかな。みんなが仕事してる時間に遊んでいたり休んでいたりすると、なんだかソワソワしちゃうような人。僕がまさにそうだった。

あのソワソワ、どこからきてるんだろう。小さい頃から、まわりと足並みを揃えることを徹底的に叩き込まれてきたからなのか？　「前へならえ！」とか、「整列！」とか、ああいうの、今思えばけっこうグロテスクですらあると思うのだけど。けっきょく「人と同じことをしてないとなんか不安になる」感じは、僕の身体に刷り込まれてしまった気がする。

ほんとうは、休みたい時に休めばいいし、遊びたい時に遊べばいい。

まわりに「休みたい時に休めばいいし、遊びたい時に遊ぶ」ような人がいると、だんだんと自分もソワソワを感じなくなった。環境って大事だ。

自分の身体に刻まれた時間感覚をほぐす環境。僕にとっては湘南の海がそれだ。