自分の話ができない。【6/3〜6/5の日記】

<6/3>
ガイドヘルパーの資格を持つ田中美咲にガイドしてもらいながら、目隠し&白杖で二子玉川を歩いてみた。今つくろうとしてる、散歩をテーマにしたZINEの取材も兼ねて。

マスキングテープを貼って見えなくしたサングラスをかけ、白杖を持ち、ガイドしてもらいながら歩く。最初は、「はや!こわ!」という感覚。ほんの時速3,5kmくらいの速度だけど、なにかとぶつかるんじゃないか!?と思ってしまうのだ。

だけどだんだん、白状とガイドの存在を信用できるようになって、散歩を楽しめるようになってくる。普段気に留めない、音から感じる空間の広がりや地面の感触の違いも気づいたりして。エスカレーターを降りるときのタイミングの難しさや、道路の点字ブロックの見つけづらさも、ちょっとした発見だった(白杖で歩くのに慣れた方は、もっとスムーズに歩けるはずだけど)。

そのあと、散歩しながら雑談。本当の意味での包摂のむずかしさ、過去の恋愛のこと、これからのこと…。

なんというか、おれは雑談のために生きてるのかもしれない、と最近思う。仕事や家事や趣味がご飯で、雑談はおやつ、みたいなイメージがあったけど、実は雑談がご飯で、仕事や家事や趣味がおやつなのかも?とか。好きな人と楽しくおしゃべりするためのネタづくりのために、仕事や家事や趣味をやってるのでは…とかなんとか、妄想するのだ。それくらい、最近雑談がたのしい。 

なんの生産性もなく、学びがあることもあるけど基本なく、くだらないことでゲラゲラ笑ったり、真剣に考えたりしあう時間。死ぬ前に思い出すのって案外そういう時間だったりして。

<6/4>
朝から晩まで打ち合わせ&収録。天気が心地よくて、今日なら原稿めっちゃ書けそうだ〜という日に限って作業時間がないのである。This is 人生。

午後はボーナストラックで毎週やってる「だるまラジオ」の収録。前回やって「これ、いけるんでは!」と味をしめた散歩しながらの収録をまたやる。おれとりっちゃん、それにゲストのちょなんさんと、急遽すれ違ったオアダイさんの4人でぷらぷら散歩。小田急線の線路跡やら、保存樹木がたくさんあるおうちやら、案外知らないおもしろスポットがあるもんだな〜。30分くらい歩いただけで5箇所くらい蚊に食われた。

夜はなみちゃんと飲み。オアダイさんに「ここ海鮮うまいっすよ!」と教えてもらった居酒屋にて。たしかに美味い。酔っ払ってあんま覚えてないけど、キャリアのことについて相談にのったり、話聞いてもらったり、したような、してないような。

「おれは人の話を聞くけど自分の話をしない」って話になって、たしかにそうだなぁと。「自分の話をするの、相手に申し訳ない」って気持ちがずっとあるんだけど、さいきん「あなたの話をしてよ」って言ってくれる人がまわりにいて、そうか、おれの話を聞きたい人もいるのか、と腑に落ちはじめた。

自分の話をすることで喜んでくれる人がいる。話すことは与えられると同時に与えることでもある。おれ的にはコペルニクス的転回ってくらいの発見。聞いてもらえるのありがたいなマジで、と思って帰りに酔った勢いで友達に電話して「いつもありがとうな」って言った。深夜0時くらいに。ふつうに迷惑だよなごめん。

<6/5>
在宅DAY。原稿を書き進める。進んだような進んでないような。

前に書いた家族連載の記事が公開になった。届けるところまでが仕事だと思ってるから、気合入れてSNSで投稿。思ったほどシェアされなくて凹む。家族連載、どんどんシェアされなくなってる気がする。

でも、DMで「めっちゃ感動しました」って何人から連絡きた。内容的にシェアしづらいのかな? 書くのくじけそうになるから、直接連絡くれるのマジでありがたいのです。読んでいい感じだったら、感想ください(切実)。


サポートがきましたって通知、ドキドキします。