●もう一つの国とアーチー・シェップ (JAZZ ESSAY 8)
僕がアーチー・シェップの、いや、このアルバムの名前はコルトレーンだから。 コルトレーンの"New thing at Newport"を聴いた時には、
確かにコルトレーンのグループもいいけれど、アーチー・シェップのグループもとてもいいなと思ったものだった。
冷たい熱さにたいなものが気に入ったのだろうか?
その演奏はいのだがなぜか、冷たいものを感じるのだった。
それは、 まるで、 体から血液が流れ出している様な感じとでも言おうか、
体温と同じ温度のものが出ているのに不思議と冷たい。いや、この演奏の温度差はそんなものではない。 ポピー・ハッチャーソンのパイプがそう感じさせるのかとも思うが、その理由はその文学的なテーマによると思うのだ。
このアルバムの中には "Rufus” という曲がはいっている。
以シェップはフォンタナとインパルスでこの曲を演奏していたのだった。
フォンタナの方は、今くと、当時のアヴァンギャルドと言われた演奏なのに、今の耳にはのんびりしたオーネット・コールマン風の演奏にきこえてしまう。 それに比べて、このニューポートでの演奏はフォンタナに比べると、実に朝である。 メンバーは、ジェップの他に、パイプのボビー・ハッチャーソン、ベースにパール・フィリップス、ドラムにジョーチェンパースでボビー・ハッチャーソンの存在はこのグループに大きな影響を与えているよう。冷たく、文学的でさえある画で言えば、ダンテ・ガブリエル・ロゼッティーやパーン・ジョーンズ、ラファエルヴィアズレーやギェスタブ・モローが文学的である様に、ジャズにおいて文学的であると感じる作品はそう多くはない。ポール・プレイや、スティーブ・レイそれに、このショップぐらいなものでしょうか、僕が思うにこの"Rufus"のタイトルは黒人の作家である、ジェームス・ポールドウィンの小説「もう一つの国” Another country (集英社刊)の主人公の名前からとったのではないでしょうか、この本を読んでから、一時、黒人文学を読んでみたけれど、結局、 その中で、 今でも、心に残っているのは、この、もう一つの国と同じく、ジェームズ・ボールドウィンの”ジョバンニのの2だけでした。 アーチー・シェップがセシル・テイラーとして、キャンディットでデビューする前に、彼は劇を勉強していたそうであるから、もう一つの”に影響されたとしても不題は無いとうのです。しかし、このジェップはとても素としていて気持ちがよかったです。 僕は随分シェップのレコードを集めました。もちろん彼のリズム・アンド・ブルーズも大好きでした。また、次の機会に話したいと思います。
2007/01/04(木) 02:42:00
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