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ホロメンの貢献度合いに対してのインセンティブについて/カバー社の不透明な部分

少し前から気になっていた事のひとつに、ホロメンのカバー社に対する貢献度に応じたインセンティブや報酬のようなものはあるのか?というものがあります。

というのも色んなホロメンの配信を見ていて、それらしい話というのを聞いた事がない為です。例えばスパチャ額が一定金額に達したり、月の動画再生数や、月の配信回数が何か月連続で〇回以上を継続したり、といったチャンネル登録者数100万人といったクリティカルなものではなく日々の行動結果に対するインセンティブです。

■インセンティブについて

インセンティブは主にビジネスシーンでよく使用される言葉でボーナス的な意味合いもありますが、人によっても捉え方は異なったりします。ここでは成果に対する報酬という意味合いで使用しています。例えば売上を300万円あげたら10%の30万をインセンティブとして与える、みたいな感じです。

インセンティブの意味は直訳では下記の様に定義されています。

刺激、動機、誘因、奨励金、報奨物

Weblio 辞書

関係者や対象者に対して、やる気、モチベーションの向上や継続性を高める事を目的として与えられます。


■ホロメンとカバー社の関係

通常は会社に所属する社員に対して用いられる事が多いので、ホロメンとカバー社の様な社員関係ではない業務委託の様な関係性の場合はインセンティブは無いんじゃないの?という考えもありますが、業務委託や代理店やパートナー企業に対するインセンティブも普通に存在するので個人的にはあって然るべきという考えです。
特にホロメンに関しては一般的な個人事業主と業務委託する会社の関係性よりも密接な関係にあるのでこのあたりは気になるポイントです。

・ホロメンの活動がカバー社の収益にダイレクトに直結する。
・カバー社の活動がホロメンの収益にダイレクトに直結する。

ある意味運命共同体の様な関係性です。
ホロメンは一般認識では”個人事業主”のイメージがありますが、もしかすると人によっては法人化していてる人も今はいるのかもしれません。

少し話は逸れますが色々な配信を見てみるとホロメンへの活動収益はまず一旦全てカバー社へ入ると思われます。そこからカバー社が得る分の収益を差し引いたものがホロメンへ支払われるという流れだと思います。YOUTUBEなどのチャンネルの権利も全てカバー社が持っているものと思われます。これは潤羽るしあさんの件でチャンネル削除権を持っていた事からも確実でしょう。
お金の流れを推測すると各種収益はカバー社の収益になり、ホロメンへ報酬として支払われるという流れなので、関係性としては限りなく会社と社員の関係性に近い関係の様に思えます。

であれば選択肢として雇用関係を結んでストックオプション等の権利を与える等もあってもいいのかなと考えたりします。カバー株式会社の現在位置を考えると非常に魅力的なインセンティブとなり得るでしょう。

■中の体制は見えない

ここからは完全に憶測になります。
基本的にホロメンはカバー社から選ばれる立場であり、初期時点では契約条件に対して大きく異を唱える事は難しいと思います。また、一部の人を除いて殆どの人が契約内容や、契約にかんするメリットデメリットについてノウハウが無い状況で契約を結ぶと思われます。且つ活動開始後は忙しいVTUBER活動の中で会社に関する事や契約に関する事について意識を多く割く余裕もないまま時間が経過していくと思います。

つまりやろうと思えば幾らでもカバー社に有利な契約内容を結ぶ事が可能です。

以前カバー社の記事を書いてる際に任天堂の権利問題の記事を見ました。その際にカバー社の方針の危うさを感じた事があります。

詳しくはこちらを見ていただくとわかりますが

・所属ライバーは個人事業主であることから、任天堂ガイドラインの"個人用"のものを参照して配信していた。
・カバー株式会社は任天堂に法人としての配信許諾を得ていない。
・一部の企業からは個別に配信許諾を得ていたが、その他の企業については無許諾だった。
・現在任天堂に以前および今後の著作物利用について問い合わせの最中であり、現時点においては既存の動画について収益化を停止するのみで非公開にはしなくてよい旨の回答を得た。
・任天堂以外のゲームIPには現在配信許諾を確認している最中。

カバー社は上記の発表を公式で行いました。(今はページが削除されているのか見つけられませんでした。)
この時のポイントは、所属ライバーは個人事業主であることから、任天堂ガイドラインの"個人用"のものを参照して配信していた、という点です。

これは見方を変えればこの件の責任をホロメンに押し付けたという見方が出来ます。

こういった時にホロメンはカバー社の社員ではない個人事業主なので、責任はカバー社には無いというトカゲのしっぽ切りのようなやり方が可能になります。

何が言いたいかと言うと、運営の中にホロメンをそういう存在として考えている人が存在するかもしれないというのが怖いという事です。

・プロジェクトマネージャーは運営・管理マネージャーとは違う

YAGOOのキャラを見ている限りではこういった事を率先して行っていくようには見えません。これも勝手なイメージですが。
というのも谷郷代表取締役はホロライブ、ホロライブオルタナティブ、ホロアースというプロジェクトの推進責任者、プロジェクトマネージャーでありホロライブの運営に関する管理責任者ではないからです。プロジェクトマネージャーは管轄しているプロジェクトの進行に対する施策や対策を中心に活動する事が主業務で、ホロメンの各種管理活動に関しては別の責任者や担当者が存在すると思われます。

カバー社の確認できる株主を見ても多くの企業が入っており、現状YAGOOがどの程度の比率で持っているのかはわかりませんが、組織の難しさで、様々な意志がカバー株式会社にも混在しているのではないかと思います。

ただ、上記任天堂の件での対応や、ホロメンとの契約関係、貢献度の高そうなホロメンでもインセンティブの話を聞かない点などから健全ではない部分が少なからず存在しているのではないかという想像が出来てしまうのは嫌な点でもあります。

■組織に属する/生きた商品

話を戻してインセンティブに。
以前僕は魂活動が活発な人についての記事を書きました。

結局のところ、中の人、魂活動にリソースを割く要因の一つとしてホロライブの活動に対して十分なモチベーションとなるものを感じられていない可能性も十分に考える事ができます。例えば会社員が転職をする際に、人間関係要因以外では待遇に対して満足できていないというのが殆どになります。
組織は組織に属する人を繋ぎとめておく為の努力義務があると僕は考えています。優秀な人材であればあるほど自身の成果に対して得られている報酬とのバランスに不満を抱きやすいです。そういった優秀な人材を離反させる事は組織にとってマイナスになります。組織にとってマイナスになる行為を組織運営をするものが行うのは組織に対する非貢献となります。

上記記事では個人目線で書いていますが、最終的にホロライブという組織に属するホロメンのモチベーション低下や色々な理由による活動頻度の低下やクオリティの低下というのはカバー社の責任です。

言い方に妙はありますが、ホロメンというのはカバー株式会社の取り扱う、生きた商品という見方も可能です。
商品のクオリティや、安定した提供頻度を維持するのは会社責任です。ホロメンの配信クオリティを維持するのはホロメン自身の努力もありますが、最も肝心な責任はホロライブ、カバーという組織に帰結します。
巡り巡ってホロメンの配信やサービス提供のクオリティや内容はそのままカバー株式会社の収益や将来にダイレクトに影響します。

今現在ネットで公開されているデータを見ると、ユーザー視聴時間は兎田ぺこらさん、さくらみこさん、大空スバルさんを中心に、それ以外の配信時間を多く確保しているホロメンに支えられています。

https://twitter.com/Holo_Data?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

例えば上記に記載したようなストックオプションもそうですし、契約内容の改善や上方修正、新衣衣装の提供や、MVのコスト負担、その他手当など、一線で走っているホロメンに対してのインセンティブはもう少し手厚くして然るべきなのではないかなと感じます。内部を知っている訳ではないので正確な事はわかりませんが、視聴者目線で見ていても感じるので遠からず近からずな状態なのではないかなと思います。


■終わりに

もし直近で今何とか頑張っているホロメンが何かしらの理由でモチベーションを著しく低下させてしまい、配信が今の1/3とかになったとしたらどういう状況になるでしょうか。
我々リスナーは常に自由なので安定したサービス供給を受けなければすぐに他サービスへ乗り換えてしまう可能性はあります。また、一定のボリュームでホロライブの活動が世間に露出されているからこそ高まる評価もあります。それは一定量の露出がされなければすぐに下火になるという事でもあります。そう考えると今の状況は客観的に見れば思ってる以上に綱渡りな状態で進んでいるのかもしれません。実態は全然違い、杞憂であればそれで良しと思います。

僕個人としては今後もホロライブの活躍を見ていきたいですし、ホロアースなどのメタバースの展開も期待しているので、こういった杞憂の様な記事を書こうと思う事が減った方が良いなと思います。


追記 2022/4/25
ホロメンの活動に格差が大きいなと思ったのが本記事の根底にもあります。体調やモチベーション等様々な理由がありますが、主力が立て続けに欠けていく前段階の様な状況にありそうだなと数字を見て感じました。
インセンティブについては実際には具体的な実現に向けては精緻に内容を吟味していく必要はありますが、そういう方向性だよと方針を伝えるだけでもだいぶ変わると思います。

VTUBERの活動寿命というのは人気商売の為、一般社会人よりも短く、短期間に凝縮されていると思います。流行り廃りもあり、人生の中で一番輝ける期間を終えた後に何が残るのかという漠然とした不安もあるでしょう。

再生数、登録者数、同時接続数、スパチャ額、メンバーシップ数、結果が具体的に数値で出るのはスポーツ選手が一番近いと思います。スポーツ選手は成果に応じて世界に目を向ければ何十億という報酬をもらっています。
スポーツ選手は年俸交渉などでは専門のマネージャーが付き、契約交渉を行います。こういった形になっていくのもありなんじゃないかなと考えたりします。

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