世界最大の哺乳類にあいにいく
ゥワァァァオオオォォォォォォォ
でかい。。。
本部沖を泳いでいる僕らの真下から
ゆーっっつくりと巨大な影が浮上してきた。
12メートルは余るだろうか、、、
ゥワァァァオオオォォォォォォォ(優しく)
さっきより少し柔らかい音。
巨大な体をゆっっくり回転させながら、僕らのまえにザトウクジラが現れた。
人の声は水中で綺麗には聞こえないが、不思議とクジラの声は透き通ったトーンで聴こえてくる。
水が振動し、皮膚を揺らし、横隔膜が揺れ、内臓に圧をかける。
きもちいい〜〜〜!!!
音とは振動なんだと、このとき体でわかった。しかし、それが脳にまで届くと、なぜ美しいと感じるのだろう?
鯨はヒトと同じ哺乳類。
もともと陸上生活をしていて、いつからか、もう長い間、海の中で暮らしている。
それだけでもものすごい進化の過程なんだろうけれど。ずっと水の中にはいられない。
彼らは15分に一度は海面にでてきては、、
ブファァァ==!!っと潮を噴き上げ、哺乳類最大の呼吸をする。
15分から最大50分。
鯨はそれだけ長い間潜り続ける。
すごくない?
間違いなく哺乳類、素潜り世界チャンプ。
息を止める。それをイタリア語で"apnea"と言う。イタリアは深い海へカラダ一つだけで潜っていくフリーダイビング発祥の地だ。
有名な人といえばジャックマイヨール。聞いたことあるでしょ?素潜りで世界で初めて100mという深海まで到達した異次元のヒト。
彼らは鯨と同じように数分間、水中を無呼吸で潜りづつける。そこになぜか、ものすごく興味が、心が魅了された。
深いとこに潜りたいわけではない。ただ、水中で息を止めることにワクワクが止まらなくなった。
陸上でだとそうは思わなかっただろう。
だって同じ哺乳類が、ヒトが、鯨が、水中で悠々と泳いでいるのを見てしまったから。
ヒトは1日に2万回以上も呼吸をし、呼吸を止めれば絶命となる。僕は呼吸が好きで、日中もよく呼吸を意識し、体の反応や横隔膜の動き吐きながらの脱力を観察しているのだけれど、、、止めるとなると??だ。
そしてもう一つ、やっぱりカラダヒトツってのがいいよね。
必要最小限。
カラダの機能を最大限に活用して、最小限のツールで未知の領域へ。
さぁやってみよう。
フリーダイビング
さぁいってみよう。
自由の世界へ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?