もちもち白くてうまかった

自宅からチャリで30分しないくらいの距離に大型(だと信じている)ショッピングモールがある。雑貨やら服やら食品やらとたいていの物は揃うので大変重宝している。いつもありがとうございます。

一人で行く時は飲食店に入ることはまずないのだが、誰かと出かける時には何かしらの飲食店でお世話になる。数多くのお店があるなか、せっかくだから極力被らないようにお店を選んで利用しているのだが。やはり食の好みがあるので、どうしても入らないお店というものが出てくる。私の場合、揚げ物だとか野菜がメインのお店だとかだ。

昨日もそのショッピングモールに所用あって訪れたところ、どうやら大規模な改装をモール全体で行っているようだった。当然ありとあらゆるジャンルの店が開いていない。かろうじて欲しかった商品を取り扱う店は対象外だったらしく開いていた。欲しい商品を手に入れ、後はお昼ごはんでも食べて帰ろうか、となった時、気づいた。今開いている店って、いつも避けてるところばかりじゃないのか、と。

母と二人でさすがにそんなことはないよね、と顔を見合わせて笑ったものの、フードコートや飲食店エリア全てを回った結果は芳しくなかった。……そんなことある? 

一応開いているお店のなかには普段利用しているものも残ってはいたものの、最近立て続けに利用していたので別のお店がよかった。わがままを言うなという話だが、どうせ外食するなら楽しさを追求したい。時刻も2時に近づき、今から家に帰り適当に食べるというのもなんだか悲しい。

二人で悩んではみたものの空腹もあり、突然めんどくさくなった。もう好き嫌いとか抜きにして入ったことのないお店に入ろう。ちょうど目の前ははじめましてのお店だった。並ばず入れそうなところも高ポイントだ。

そうして入ったお店は中華料理のお店だった。やべえ、やらかした。私はそう思った。好き嫌いのさほどない母と違い、私は辛いものも駄目だし、ついでに言えばご飯ものもあまり好きじゃない。チャーハンばかり並ぶメニューにしょんぼりした。私の楽しいお昼ごはんよバイバイ。

かろうじて食べられそうなセットを頼んで、待つことしばらく。私の目の前には酢豚と杏仁豆腐。……実は酸っぱいのも得意じゃないんだよねぇ。の気持ち。でも頼んだのは私だ。……なにゆえ頼んだ私よ。

一口食べてみる。……あれ、おいしい、気がする…………? もう一口。うん、おいしい。

全体的に酸っぱすぎず、一緒に入っていたさつまいもは大学芋よりでおいしい。おまけにセットでくっついていたスープもそれなり。これは意外な当たりをひいたらしい。

先程までの憂鬱はどこへやら、ニコニコ食べ進め、ついでに母が一口くれた担々麺も、私がおいしく食べれる旨辛だったのでほくほくし、満足のお昼。そしてなによりデザートの杏仁豆腐がおいしかった。

杏仁豆腐はうまくすくえない程柔らかくて、ぱっとしない味の食べ物だと思っていた。もしくは白い寒天。ところがどうだ。程よい甘みとスプーンで切るのにちょっと苦労するもっちり感。え、なにこれ、うまぁ。正直これを食べるためにこの店にもう一回来てもいい。

新規開拓出来てよかった、うまかった、という満足感を得て、これからは食わず嫌いはよくないなぁ、なんて思ったりしたのだった。

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