サブタイプ決定から転院へ

翌週治療方針を聞くため病院へ。

乳がんには主にホルモン剤が効くルミナールA、Bと、抗がん剤が効くHER2、トリプルネガティブという4つの型に分類される。

一般的にルミナール→HER2→トリプルネガティブの順番で予後不良となることが分かっている。

核グレードが3だった時点でルミナールAではないと医師に言われていたため、できれば一番予後不良のトリプルネガティブ以外であってほしいと思っていた。

また、転移の有無が分かるPETの結果も同時に聞くためかなり緊張して病院に向かった。

医師との診察の結果、
HER2かトリプルネガティブのどちらか
全身への転移はない
脇のリンパへの転移はありそうだが1箇所。
全身の転移とはルートが違うので問題ない事が分かった。
完治する可能性は80%

転移がないことで安心し、全身の力が抜けた。
ルミナールでないことはとても残念だけど、前向きに治療に向かおうという気持ちになっていた。

HER2かトリプルネガティブかは来週にならないと分からないが、抗がん剤は分かり次第すぐに始めることになった。

ただ、ひとつ気になっていたことがあったので、思い切って主治医にぶつけてみた。
「抗がん剤を受けるに当たって、大きな病院と変わらず治療を受けられることができますか?例えば使えない薬剤があったりするのでしょうか?」

医師
「もしトリプルネガティブだった場合、キイトルーダという特効薬があります。抗がん剤だけで手術の前にがんが消える人が今までは30%くらいだったのが、これを使うと65%になります。でも、これは重篤な副作用がおきる場合があるのでウチではやりません。

kojicoさんはステージが2aと早期で、従来の抗がん剤でも十分に効果は期待できるし、副作用と天秤にかけてもキイトルーダを使うことはおすすめできない。僕が患者でも使いません

でも、決めるのはkojicoさんだから、もし使いたいと思うなら系列の上位病院に紹介状を書きますね。」

初めて聞くキイトルーダの名前。そして副作用と高い完全奏効率。

心が揺れながら帰宅。

それからは、一般向けに販売されているガイドラインの書籍を読んだり、がん相談支援センターに電話をして知識を詰む。1週間本当に悩んで結論を出す。

HER2だったら今の病院で治療ができる。
トリプルネガティブだったら…副作用が起きたとしても長く生きられるようキイトルーダの可能性にかける。


1週間後。
トリプルネガティブの診断を受けた。

さぁ、転院だ。

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