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ヒットを生み出す5つの視点 (showroom前田さんの教え)

拙著「THE TEAM ~5つの法則~」が発売1週間で4万部を突破しました!

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「THE TEAM」を書いたのはチームで悩んでいる方、チームをもっと良くしたい方に、科学的に解き明かされた「チームの法則」を届けるためでした。

一方で、本づくりは私自身のビジネスパーソンとしての成長の機会としても大いに活かせています。

普段のビジネスは同じ業界の企業の方々と切磋琢磨しながら進めていますが、本づくりは異なる業界・職種の方々と書店を訪れる方々の心を同じフォーマットで奪い合う競争だとも言えます。

それはプロダクトづくり、マーケティング、セールスの要素がすべて詰まった総合格闘技です。

自分の中でライバルとなるような「本」を勝手に決めて、スゴい経営者、スゴいプロフェッショナルと仮想的に競い合うことで学べることが沢山あります。

様々な「本」に込められた思想や戦略を自分なりに紐解いて参考にしながら「THE TEAM」を書いていました。

その中でも「THE TEAM」の数か月前に出版された「メモの魔力」は、著者が友人でもあるshowroom 前田裕二さんであり、かつ編集者が同じ幻冬舎 箕輪厚介さんということもあり、発売日当日に書店に買いに行くくらい気になっていました。

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「メモの魔力」は発売から数ヶ月で30万部を突破した大ベストセラーです。

もともとshowroom前田さんは30代起業家の中でも突き抜けた情熱を持っている方だと感じていましたが、「メモの魔力」に込められた様々な仕掛けを見れば、前田さんのビジネスプロデューサーとしての溢れ出る才能を感じざるを得ません。

そんな前田さんに「THE TEAM」をより多くの方に届けていく上でのアドバイスを頂きたい、そしてビジネスプロデューサーとして学びたいと思い、メッセージしてみました。

そしたら、前田さんがすぐに返信を下さいました。

思わず、言ってしまいました。

そうすると更に、こんなメッセージが。

なんでそんなに愛に溢れているんですか!

惚れてまうやろ(笑)。


というわけで、大変お忙しい中お時間を頂いて「THE TEAM」のプロモーションについてアドバイスを頂きました。

「THE TEAM」はABCDEの頭文字からなる5つの「チームの法則」を紹介する本です。

Aimの法則(目標設定)~旗を立てろ~
Boardingの法則(人員選定)~戦える仲間を選べ~
Communicationの法則(意思疎通)~最高の空間をつくれ~
Decisionの法則(意思決定)~進むべき道を示せ~
Engagementの法則(共感創造)~力をだしきれ~

本記事では、それになぞらえて前田さんのアドバイスをABCDEの5つのプロモーションの法則として紹介してみたいと思います。

■Amountの法則 ~質の前に、量を問え~

前田さんから最初にアドバイスされたのが、「量」でした。

「一つひとつの企画の質も勿論大切ですが、それ以上に企画の量、そしてそれをやり切ることが大事です。『メモの魔力』のプロモーションも、とにかく量にこだわりました。」

そう言って見せてくれた前田さんのメモ帳には、びっしりと「メモの魔力」のプロモーションのアイデアが書いてありました。

「メモの魔力」であたった「クレジット企画(人生の軸をTwitter投稿してくれた人の名前を載せる)」や「30日間連続動画祭」などの裏にはあたらなかった企画も多々あるそうです。

「どんなプロモーションがあたるかはやってみなければ分からないので、当たり前ですが量をこなすほどあたりが生まれる可能性は高まっていきます。うまくいったことの裏に沢山のうまくいっていないことが実はあります。ただ、それらの失敗がなければ成功もなかったです。」
「また、世の中のほとんどの人は思いつくけれどもやらないので、やり切るだけでも人と大きな差がつきます。」

そんな風に言いながら、失敗を恐れずに量をやり切る前田さんの姿を見て、大いに刺激を受けました。

「THE TEAM」のプロモーションでも自分なりに失敗を恐れずに色々とやってみました。

例えばこの「チームの法則あてクイズ」なんかは「メモの魔力」の「タイトルあてクイズ」を参考にやってみたんですが、全くバズりませんでした(笑)。

(投稿下さった方、有難うございました!当選された方とのランチ楽しみにしています。)

ただ、こういったバズれをあまり気にせずにとにかく前に進めたのは前田さんのアドバイスがあったからです。

また、基本的には書籍の執筆や、販促に向けたイベント登壇やプロモーション記事制作の仕事は、通常業務や会食が終わった深夜にやっていました。

「そろそろ眠いな」と思った時にも、「いや、きっと今日も前田さんはどこかであと一歩やり切っている」と思うともうひと踏ん張りできました。

もう「心の中に前田裕二」状態でした(笑)。

ちなみに、眠い中書き上げたnote記事がこの「マーケティングは4Pから4Sへ」なのですが、これはかなり多くの方々にシェア・リツイートして頂き、Amazonランキングが急上昇しました。箕輪さんも「noteでこんなにAmazonランキングが上がるのは見たことない」と仰るほどでした。

https://note.mu/kojiasano1103/n/n90b07faaa860

全くバズらなかった記事もあるのですが、量をやり切ることの重要性を改めて感じました。

■Boostの法則 ~マスの前に、コアをつくれ~

次に前田さんにアドバイスされたのが

「いきなり3万人にファンになってもらうことを考えるのではなく、コアな30人のファンをつくることが大事です。『メモの魔力』も、本を心から愛している『メモ魔』の皆さんがいて、その熱が伝わって広がっていっているんです。」

ということでした。

『THE TEAM』が、発売前重版がかかり3万部突破し、発売1週間で更に重版がかかり4万部突破できたのは、早いタイミングで『THE TEAM』を心から愛してくれる方々が生まれたことが大きかったです。

一緒にプロモーションに取り組んで下さった箕輪編集室の皆さん、日々チームづくりに挑戦しているリンクアンドモチベーションの皆さん、そしてこれまで共に組織と格闘してきたクライアント企業の皆さん、そしてイベントで直接会ってチームについて語り合った皆さんが『THE TEAM』の熱狂的なファンとして拡散して下さいました。

特にイベントでのプロモーションでお会いできる人数は何万部という部数から考えると少ないかもしれませんが、直接面と向かって想いを語りかけ、共に語り合うことから生まれる熱量は想像以上でした。

5日連続で様々なゲストと一緒に登壇した朝渋というイベントでは、参加者の熱量が凄くて、「#THETEAM祭」が3日間連続でTwitterの世界のトレンド入りするという奇跡が起きました(笑)。

5日間の参加者は合計489人でしたが、そこからTwitterのツイートは1300超え、インプレッションは235万に達したそうです。

https://asa-shibu.tokyo/

リアルの場で出会ったコアなファンの方々が輪を広げていくことを実感しました。

ちなみに、イベントで会った方々は更に深く、濃くチームについて語り合うため、「THE TEAMコミュニティ」というFacebookグループにご招待し、質疑応答などをスタートさせました。

これからも「THE TEAM」のコアファンの方々との語らいを大切に、共に「チームの法則」を広めていきたいと思います。

■Concreteの法則~抽象だけでなく、具体を届けよ~

前田さんが「メモの魔力」で拘ったことであり、「THE TEAM」の弱点になるかもしれない点として教えて下さったことがあります。

「抽象的なものはなかなか多くの人に理解してもらうことが難しいんです。『思考法』という抽象的なものを『メモ』という具体的なものに落としたから、『メモの魔力』は多くの人に届いたと思います。」

『THE TEAM』は『ビジョナリー・カンパニー』や『7つの習慣』のように「時代と国境を越えて残る本」を目指して書きました。

時代にも国境に左右されないチーム論の決定版にするために内容は普遍性のある「法則」が中心です。

しかし、抽象的な「法則」だけでは多くの方々に使ってもらえないので、前田さんにアドバイスを頂いてからの原稿の赤入れは、とにかく明日から使ってもらえるような具体的な「行動」をイメージしやすい文章を入れることに注力しました。

結果として読者の方々からは、具体的な「行動」に落とし込みやすいという声を多数頂くことができました。

読者の方々に「具体」を提供することで初めて本の価値は読者の方々に還元されることを知りました。

そして、更に「THE TEAM」の「具体」を強化するために、あるものをリリースすることにしました。

その名も「THE TEAMメモ」。

そのまんまかよ(笑)。

「チームの法則」をABCDEごとに毎日行動に落とし込めるメモを作りました。

この「THE TEAMメモ」は改めてnoteの別記事で紹介したいと思いますが、THE TEAMの講演や研修でご紹介していきたいと思います。

これも前田さんのアドバイスで「THE TEAM」が進化したことの一つです。

■Demandの法則~供給側だけでなく、需要側の視点を問え~

前田さんはご自身のメモに対する愛情や情熱と共に、どうすればより多くの人に読んでもらえる本をつくれるかを非常に冷静に考えていらっしゃいました。

「メモの魔力」は最初から100万部を目標に掲げており、そのためにビジネスパーソン以外に広めていくことを戦略的に狙っていらっしゃったそうです。

「『メモの魔力』はメモを使った『自己分析』というテーマ設定をしたことにより、ビジネスパーソンだけでなく、就職活動生や主婦の方々にも読んでもらえているのかなと思います。」

「THE TEAM」も多くの方に読んでもらうために、そして多くのチームを良くするために、チームのリーダーの方々だけでなくメンバーの方々に読んでもらう必要がありました。

リーダーの方々にしか読まれない本であれば、ターゲットは限られてしまいます。

また、チームを良くするためには、リーダーとメンバーが同じ視点や枠組みでチームを捉え、動かすことが大変有効です。

「THE TEAM」の執筆のラストスパートの場面では、リーダーではなくメンバーがどのように関わることがチームにとって、メンバーにとって良いのかについて、強調して書きました。

結果として、このような反応を頂くことができました。

自らの内から湧きあがる熱い想いを大切にしながらも、冷静に市場を見立てることで生まれた反応だと思います。

前田さんのアドバイスによって、「THE TEAM」がリーダーに限らないすべての人のための本になりました。

■Each Otherの法則 ~一方的ではなく、双方向の対話をせよ~

前田さんの最後のアドバイスは読者との対話に関してでした。

「かつては本を通じて著者から読者へ一方的に伝えるだけでした。しかし、SNSを通じて読者から著者へ感想を伝えることができ、更に著者がそれに反応をすることもできます。双方向なコミュニケーションによって、読者の温度感は高まっていき、やがてそれが伝播していきます。」

『メモの魔力』において、前田さんは一つ一つのツイートに丁寧にリプライされたそうです。二人で飲んでる時も、合間を見てリプライされていらっしゃいました。

私も#THETEAM のTwitter投稿はすべて目を通し、極力ファボやリツイートさせて頂くようにしています。

そうするうちに、読者の方々との距離も縮まり、時には著者と読者という提供側と消費側の関係を超えて、共に「THE TEAM」の「チームの法則」を広めていくチームメンバーのような感覚も生まれてきました。

気づけば、東京や名古屋で自主的に読書会を開いて下さる方々も現れ、有難いことにその輪はもはや私の知らないところでも広がっていくほどになりました。

双方向の読者の方々との対話が、私と読者の皆さまを徐々にチームへと変えつつあるのです。


以上が「メモの魔力」著者のshowroom前田裕二さんから教えて頂いたプロモーションの法則ABCDEでした。

前田さんからのアドバイスは、「THE TEAM」のスタートダッシュを実現してくれただけでなく、僕にビジネスプロデューサーとしての新たな武器を与えてくれました。

改めて、お忙しい中「THE TEAM」のためにお時間下さった前田さん、本当に有難うございました!


ちなみに、「メモの魔力」は「ファクト→抽象化→転用」というメソッドを紹介していますが、このnoteも「メモの魔力の取り組み(ファクト)→プロモーションの法則ABCDE(抽象化)→THE TEAMの取り組み(転用)」というメモ魔メソッドで書きました。

「THE TEAM」のスタートダッシュはあらゆる意味で「メモ魔メソッド」によるものです。

まだ読まれてない方は是非「メモの魔力」でご自身の思考をアップデートして下さい!


⚫︎「メモの魔力」はこちらから

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https://www.motivation-cloud.com/the-team/



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