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アジアのサプライチェーンはどうなる(10)

台風到来の季節となりました。
大丈夫だろう・・・と思っていると、墓穴を掘ることが増えてきました。
みなさまくれぐれもお気を付けください。早めの移動、帰宅を心がけましょう。

前回の続きです。

アジア拠点は生産・販売機能に加えて、開発・・・とまでいかなくても、例えばアジア市場のマーケティング機能や、それを応用した製品・サービスの現地ニーズに適合した開発・改良が続いていることは論を待ちません。

その場合、重要なデータのやり取りを、日本、アジア、場合によっては、米欧など世界で共有できることが望ましいことは言うまでもありません。

そのデータのやり取りが、大きな問題となることが懸念されています。
実は、アジアの多くの国が、データ保護主義的な規制を導入しつつあります。ご承知の通り、権威主義的な傾向のある国の方が、その傾向が強いといえます。

他方で、民主主義的な傾向のある国は、一定のルールの下で、データの往来は自由化しようという傾向がうかがえるのは周知の通りです。

そのような枠組みが、APECなどでは試みられており、今後のアジアビジネスにおけるデータ移動のルールになり得るとの指摘がありました。

ところが、これは本当か?という疑義があがりました。
実は、民主主義的な国も、見えない形で、データは監視されているのではないかという指摘です。

私もまだ読めていませんが、こちらの書籍などが、その尖峰のようでした。


確かに、表向きは、米露、米中の対峙で、生産拠点は分断化されるのでは?という議論ですが、それはあくまで表層で、今の時代、データが自由にやりとりできるかは、より重要課題といえます。

学会での様子をまとめると、機微分野では分断リスク高まるも、非機微分野ではその余波は限定的、他方で、データサイエンスの現代においてデータの自由が制限されると、影響はさらに甚大では・・・となります。

データの件も、今後、粘り強く追っていく所存です。



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