売上と経費、利益を分かりやすく表現する
会社にとって、売上と経費と利益はとても大切な情報です。
できるだけ手間は掛けずに、いつでも確認できるようにしたいものです。
では、何を管理すればいいのでしょう?
一つは、利益です。
売上から経費を引いたものが利益になるわけですが、効果的に管理するためには、以下の要素を考慮しておく必要があります。
・確定した売上
・これからの売上見通し
・経費の実績
・これからの経費見通し
・上記4つを加味した利益
さらには、利益からキャッシュの状況が分かるとなおいいです。
起業間もない会社は、キャッシュがなくなる前に軌道に乗る必要があります。
特にこういう管理は必要ではないでしょうか?
これを、MotionBoardを使って管理する方法を紹介します。前提は以下の通りです。
・確定した売上とこれからの見通しは、Salesforceの商談情報、売上予測のデータを使う。
・経費の実績は、Freeeのデータを使う。
・経費見通しは、経費予算データを使う。
これらのデータを使って、このようなグラフを作ると、今とこれからがよく分かります。
データソースの考え方
扱うデータが3種類あります。
3種類のデータを1つのグラフに表示しますので、データソースは1つである必要があります。
MotionBoardは、データソースの中に8個のデータソース(DS)を持つことができます。
さらに、項目名と型が同じ項目でDSを結合するという特性があります。
まず、月別利益見通しというデータソースを作ります。
DS1に経費の実績を設定します。
DS2には経費予算、DS3には売上を設定します。
年度でフィルタして、月別に表示したいので、それぞれのDSに年度と月という日付グループ項目を作成します。
これで、年度と月で3つのDSが結合されます(これ以外で同じ項目名、型の項目があれば、項目名を変えてください)
経費の実績と予算の合成
売上は月ごとに集計すれば実現できます。
経費は過去は実績、未来は予算を扱うようにしますので、工夫が必要です。
経費の実績は日付が現在月より前のデータを抽出するようにします。
経費の予算は、現在月以降のデータを抽出するようにします。
MotionBoardには、検索条件をどのDSに対して有効にするかという機能があります。この機能を活用します。
経費の実績には「計上日が先月末日以下」と言う検索条件を作成し、DS1に対してのみ有効にします。
経費の予算には、「年月が今月初日以降」と言う検索条件を作成し、DS2に対してのみ有効にします。
経費の実績と予算を集計項目に設定し、これを合成するための事後集計項目を作成します。
Self([実績])+Self([予算])とすれば合成されて、過去月は実績、未来月は予算が表示されるようになります。
累計データの作成
売上、経費ともに累計データを使います。
単月のデータだと、月ごとの状況は見れますが、全体の状況が見えないため、累計データにします。
累計データの作成には、事後計算項目を使います。
よく使うSelf([売上])はその月の売上を示します。
累計するには、Selfの代わりにCategoryCumulativeTotalを使います。こうすると前月までの合計に今月の値を足してくれます。
これを売上、経費に設定して、集計項目に追加します。
利益の算出
売上の経費の累計データはできていますので、利益は簡単です。
自己計算項目で、Self([売上])-Self([経費])と設定します。
不要な集計項目は非表示にする
計算に使用した項目、計算の過程で作成した項目は非表示にします(表示フラグをOFFにします)
折れ線縦棒コンボグラフを配置する
行項目に、月を追加して、折れ線縦棒コンボを配置します。
利益の棒グラフを折れ線に変えると、目指していたグラフを表示することができます。
利益にアラートを設定しておくと、しきい値を下回った時に、グラフ上でアラート表示することができます。
複数のデータを結合する方法、それぞれのデータに対して個別に検索条件を設定する方法をマスタすると、作成できるボードに広がりが出ます。
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