登山の遭難救助について考える

富士山に軽装で登る登山者が増えていて困る、という話がある。遭難すれば命の危険に関わるし(統計では遭難者の10人に1人の割合で命を落とす)、警察やレスキューだけでなく、山小屋の方にも手間を取らせることになる。
富士山に限らず、登山での遭難事故を減らすためには、きちんとした装備と登山計画は必須だ。ある程度経験のある方であれば、誰であっても肯定していただけるだろう。
山に登る、という行為は、スキューバダイビングに似ていると思う。なんの装備も計画も立てずに潜ったら、数分と保たずに死ぬ。山の場合はそれが1~3日になるだけだ。自然の中に身を置くというのは、生半可なことではない、命がけの行為なのだ。

人命救助は尊い仕事だろうが、いい年してそういった意識も持たずに無計画に登山をするに人間を助ける価値について、今一度考えたい。
救助するにもお金がかかるし、何よりレスキュー隊員の命が危険にさらされる。また、人員が足りなければ他の登山者の救助も行えない。
つまり、誰でも彼でも助けるというわけにはいかない。

そこで解決案だが、基本的に救助しない方向で良いと思う。
装備内容や登山計画をネットで提出し、許可を得た登山者だけを救助対象とすれば良い。
当然多くの登山者が登録するようになるため、チェックに時間もお金もかかるだろうが、早めに提出すればいい話だし、予定が変わったとしても日付の変更だけなら再チェックなしにすれば良い(積雪期への変更は除く)。なんならAIに任せられるようになるのでは?
装備については、マイナンバーと一緒に装備品を撮影して登録させれば嘘も付けまい。
登山計画は嘘をつけてしまうが、装備をきちんとしていて、遭難事故も想定している時点で、それなりの覚悟を持った登山者であり、計画もしっかりしている可能性が高い。
たまにデタラメ書いてくるやつがいたら、ブラックリストに入れて生涯救助対象外とすれば良い。

レスキュー隊員や他の登山者の命がかかっているのだから、本来それくらいは当たり前である。
ただし要救助者に子供が含まれている場合は問答無用で救助して頂きたい。子どもたちに罪はない。

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