ギバーになりたいのなら、良きテイカーであれ。
どうも、持論展開系noterのコージーです。
今回は、GIVE &TAKEのお話。特にTAKEの重要性について書きました。では、どうぞ。
成功するには、GIVEが大事らしい
まずはざっくりと一般論から。
GIVE(人に与えること)をたくさんする人をギバー(Giver)、TAKE(人から奪うこと)をたくさんする人をテイカー(Taker)と言い(ちなみに両方のバランスを取ろうとするのがマッチャー)、ギバーの方が社会的な成功を収めるとされている。
ビジネスで成功する人や富を築く人にはギバーが多く、幸せになるためにはギバーになった方がいい。そんなことがビジネス書などでも語られている。
特に有名なのは、アダム・グラント著『GIVE&TAKE 「与える人」こそ成功する時代』。
みんな大好き「中田敦彦のYouTube大学」でも解説動画があるので、ぜひ。
ということで、ギバーが実際にどれくらいいるかは別として、「ギバーを目指そう」というのはもはや常識になりつつある。
TAKEすることは、GIVEすることでもある
「GIVEが大事」という一般論を踏まえたうえで、ここから議論を展開していきたい。
僕が所属する旅人コミュニティ「POOLO」でも、よく「GIVEって良いよね」という声を聞く。実際に、GIVE精神があふれた人がとても多く、本当に素敵な空間だ。だが、これは裏返せば、危うさも持っているのではないか。「GIVEすることが良いことだ」という思考は「自分もみんなみたいにもっとGIVEしなきゃ」「TAKEしてはいけない」というある種の強迫観念を生みかねないからだ。
そもそも、本当にGIVEは善で、TAKEは悪なのだろうか。
ここで1つエピソードを紹介したい。
先日、POOLOメンバーのさきと、カスタムサラダ専門店「CRISP SALAD WORKS」でランチを食べた。オフライン1on1的な。
(余談だが、サラダ🥗めちゃ美味かった。リピート確)
色んな話をしたんだけど、解散した後、さきからこんなメッセージをもらった。
色々褒めてくれてありがたいんだけど、ここでは、さきの「自分はギブしてもらってばかり(テイクしてばかり)」という認識に注目したい。「ギブしてもらってばかりで悪いなぁ」とあるので、ある種の申し訳なさ、後ろめたさのようなものも感じ取れる。
だが、よく考えてほしい。
僕が一方的にGIVEをして損をし、さきがTAKEしまくってひたすら得をする。僕らはそんな関係なのだろうか。
答えはNOだ。明確にNO。
だって嬉しいんだもん。僕が話したことによって「とても心が動いた」わけでしょ。「自分の話で人の心が動く」ほど嬉しいことはない。
つまりね。たしかに、僕はGIVEをしたのかもしれない。さきはTAKEをしたのかもしれない。
この時間で、さきは満たされた。そして、僕も満たされた。
なぜGIVEをした僕は、満たされたのか。さきがちゃんと受け取ってくれたからだ。まさに「GIVE&TAKE」という言葉の通り、GIVEとTAKEはワンセット。受け取ってくれる人がいてこそ、僕は与える人になれるのだ。
人間には、本能的にGIVEしたい欲求がある。「誰かの役に立ちたい」「社会貢献したい」といった欲求だ。だから、人間とはそもそもギバーになりたいものなのだ。繰り返すが、ある人がギバーになるためには、テイカーの存在が必要不可欠だ。
つまり、テイカーは「ギバーになりたい」人の欲望に応えていると言える。そう考えると、テイカーはギバーでもあるのだ。
サラダを食べながら、僕はとんでもない真理に気付いてしまった。
良きテイカーになろう
GIVEが善で、TAKEが悪。そんな単純な話ではなく、テイカーがいてこそ、ギバーはギバーになれる。そう述べてきた。
とはいえ、何でもかんでもTAKEするのが良いわけではない。たとえば、お金や時間など、限りのある資源をTAKEする時は慎重になるべきだ。一方的にTAKEするのはよろしくない。
ただ、今回の例のように「自由のための9割のルール」とか「僕がもし総理大臣になったら、これをやりたい」といった話は何度しても、減るものではない。
経験や思考は人にどれだけ渡しても、なくなることはない。むしろ誰かに受け取ってもらうためにあるのだから、積極的に渡したい。だが見知らぬ誰かに、あるいは必要としない人に突然、投げつけるのはもはや暴力。だからこそ、自ら進んで受け取ってくれる人、つまり良きテイカーに出会えた時、僕らは幸せな気持ちになる。
GIVEすることは確かにいいことだ。ただ、そういった考えが広がるほど、世の中にはギバーになりたい人であふれる。そうなれば、良きテイカーも必要になる。
だから言いたい。ギバーを目指すのもいいけど、まずは良きテイカーであれ、と。
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