寄席感想 2020/7/27 鈴本昼席

こんばんわ。寄席に行ってきたので感想を書きます。
(演目だけ下書きしておいて後日追記しようと思っていたら、予想外に厳しい一週間になり、そのままになっていました。寄席自体はとても良い内容だったので、消すのも忍びなくこっそり公開させて頂きます。)

【演目など】
やまびこ 出来心
ぴっかり 元禄女太陽伝

初めて聴いた、なかなかすごい郭噺。主人公が女性の郭噺もあるんですね。不美人設定のお熊さんを綺麗なぴっかりさんが演じるのは、もしかしたら性別の異なる男性を演じるよりもちょっと難易度が上がるというか、違った難しさがあるかもしれないと思いました。この辺りも落語という表現手段の面白さの一つかも。
紋之助 曲独楽
みんな大好き紋之助師匠(絶対)。なんか芸が成功するかどうかより(基本成功しますが)、とにかく目の前で頑張ってる師匠を応援したい!しなくては!という想いで会場が一体になります(多分)。
彦三 鴻池の犬
先日、鈴本演芸場が寄席を期間限定でフル配信していました。仲入りに色々な師匠方をゲストに招いて席亭が話を聞くというコーナーがあって、なんとそれが客席で行われていたんです。いつも高座でしか見ることができない師匠の姿を、客席の中に見られるだけでかなりの特別感がありました。しみじみ良い企画だったな~と思います。
ある回で、彦三さんと志ん輔師匠がゲストだった時、二つ目に昇進された彦三さんに志ん輔師匠が次々にアドバイス、あるいは率直な思いを語りかけていて、あの通り語り口は飄々とさばさばとしているんですけど、せっかく噺家になることを選んだのだから、一生懸命、魅力的な噺家に成長するんだよ、という真剣な思いが込められているような気がして、とても良かったんですよね…。それを聴いている彦三さんがまた緊張されているような、でも絶対に何も聞き逃すまいと、次々に注がれる水の全てをこぼさないように両手で受け止めていくような、そんな感じだったのがまた良かったです。直接の師匠ではない師匠と二つ目さんの会話なんてほとんど目にする機会が無いので、貴重なやりとりを見られました。
さん喬 天狗裁き
登場人物が次々に繰り出す「まったくしょうがないやつだよ…。…それで、どんな夢?」のくだりにさん喬師匠のぬるっとした感じが絶妙にハマって面白い。ささやくような声も、本当にささやき声なら聞こえないはずで、でもちゃんとささやき声として聞こえる表現力よ。
あと、今年も鈴本でさん喬師匠と権太楼師匠の夏のペア祭り(正:特選集)が開催されるんですね!さん喬師匠の柳田格之進は本当に好きなので、日程が合わずめちゃくちゃ残念です…水曜日じゃなんともならず、無念…。あと10日間の興行の中でまだ抜け雀の日だけ妙に残席があるのはどうして??みんな抜け雀嫌いなの??
ロケット団 漫才
玉の輔 マキシムド呑兵衛
小朝 猫の皿

小朝師匠はもちろん噺家の師匠なんですけど、個人的にはテレビの人なのでちょっとスペシャル感があって楽しかったです(ミーハー)
楽一 紙切り「夕涼み、祇園祭、線香花火、たぬき、蓮の花(+さん喬師匠)」
一朝 岸柳島
一朝師匠の老侍、良いですね~。渋いし機転が利いておちゃめなとこもある。あと乗り合わせた町人達がパーパーと勝手な事を言ってる様子もかわいい。今思うと登場人物全員師匠一人で演じているんだからほんとにすごいよなあ(今更)。
小猫 ものまね
志ん輔 宮戸川

一之輔 つる
個人的に、つるが面白い師匠は基本何をやっても面白いと思っています。
小菊 粋曲
圓太郎 五人廻し
久しぶりに聴いた五人廻し。待たされている男性達の個性豊かな狂気を堪能できました。

あ、あと師匠方の着物が夏の仕様だったりして季節感があって素敵でした。

以上です。失礼します。