獅子は十六匹の群れから
若い兄弟たちが旅立つ
さようならさようなら
春は別れの季節だから
ただそうなる
そのようにある
四肢の十六本をもてあまして
あとの十二を切り離した
さようならさようなら
ふたりは対のままで
ひとりとは縦に裂いたエリンギとなる
ただそうあるしか
はなむけの言葉に裏打ちされた
自信をひとつ
胸に
支持十六票の提案を捨てても
一分につき何千リットルもの泉は涌く
さようならさようなら
すべて涙に流したら
からだはからからのスポンジとなる
ただそうあれ
そのようにあれ
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