![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/17798355/rectangle_large_type_2_6c58f8f8a181c0322a2a85eb77c01b7f.jpg?width=800)
この音に恋して
こい瀬 伊音
わたしはもう自分を
生まれたての雛だとは言えなくなりそうです
たまごだと
まだまだ、と
そう言い張るには
時代がずいぶんと進んでしまっている
親鳥の羽のなかはあたたかくて安全
ここを、どうして出ていきたいのでしょう
こわい
足がすくみます
だれかたすけて
だれか
羽はもうすっかり生えかわり
そらを求めています
いと
それはだれかをつなぐ糸
奏でる弦
そして意図
わたしのなまえ
あなたがもしささやいて
音にしてくれたら
飛び立ちます
いま
2020.01.10
よく晴れた いとの日に
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?