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球場のVIPルームで婚活イベントを開催してみた

プロ野球の地元球団に異常とも思えるくらいの愛を捧げる県民性があり、県民といえども、プロ野球観戦のチケットは入手困難であった。こんな中、さらに入手困難な観戦エリアで婚活イベントを開催してみた。


球場の特別な観戦エリア

本県には、野球、サッカー、バスケットボール、バレーボールなど、様々なプロスポーツがあり、特にプロ野球には異常とも思えるくらいの愛を捧げる県民性がある。

こいのわを始めた頃、このプロ野球の観戦チケットがまったく取れないという状況が続き、県民であっても球場で地元のプロ野球チームの試合を観戦できる機会はほとんどなかった。

こうした中、球場内のラグジュアリーフロアという60名定員の特別な観覧フロアをこいのわイベントで使ってみないかという話しが飛び込んできた。本県のキラーコンテンツであるプロ野球とのコラボになるので、確実に話題性があり、多くのメディアに取り上げられると見込んで婚活イベントを開催することとした。

この球場内のラグジュアリーフロアであるが、球場の1階席と2階席の間にあるVIPエリアの3塁側の端に位置する観戦フロアである。このフロアには球場の専門スタッフが配置され、食事やアルコールの提供もあり、パーティー会場で野球観戦ができるというコンセプトルームである。

一般人にとっては縁遠いエリアであり、私もこの話しが来るまで、このラグジュアリーフロアの存在は知らなかった。ラグジュアリーフロアは定員60名とかなり広く、フロアの入口から入ってすぐのところにはソファーが並んでおり、パーティーを行えるスペースとなっている。

入口からフロアの奥まで進んで球場側まで来ると2列の観戦席が設置してあり、野球観戦を楽しむことができる。婚活イベントを行うには十分なスペースであった。

球場内のラグジュアリーフロアでの婚活イベント

球場での婚活イベント

すぐに定員以上の応募があった

婚活イベント中に参加者がこのフロア内を動き回ることを考えて、パーティースペースに20名、野球観戦スペースに20名の合計40名となるようにイベント定員を設定した。

参加費は、飲食も含めたラグジュアリーフロアの使用料金を参加者に支払ってもらうため、一人あたり1万円とした。普段の婚活イベントに比べて3倍程度の参加費の設定であったが、あっという間に定員の倍以上の申込があった。

また、想定どおりにマスコミからの問い合わせが多く、県内のテレビ局と新聞社といった大手メディアのほとんどが取材に来ることとなり、イベント当日はラグジュアリーフロア内に参加者とスタッフ、メディアでいっぱいとなった。

試合開始前に1対1トークタイム

イベントの進行であるが、まずは試合が始まる前に1対1トークタイムを設定していた。そのため、試合開始の1時間半前を集合時間と設定して参加者に集まってもらった。続々と球場に集まってくる参加者は地元野球チームのユニフォームを着用しており、応援グッズの準備も万端であった。

1対1トークタイムでは、ラグジュアリーフロア内の椅子に振られた番号順に座ってもらい、2分の会話の後に男性が隣の席に移動するという定番スタイルとした。

このとき、まったく想定していなかったのだが、試合開始1時間前から応援団によるトランペットを使った応援が始まり、1対1トークタイムの時は男女が相当近づかないとお互いの話し声が聞こえないという状況であった。

これは思いがけず幸運な状況であった。試合が始まるまでに男女の距離感が近くなり、これからのイベントの成功を予期させるものであった。

試合観戦時のフリータイム

試合が始まってからはフリータイムとしたが、参加者が多くの異性と交流できるよう様々なルールを設定した。

まず、試合開始から5回のイニング終了までは各回で男女のシャッフルを行うこととした。シャッフルと言いながらも、特定の男女に集中しないようにフリータイムでの参加者の動き方も事前に決めておいた。

ラグジュアリーフロアを5つのブロックに分けて、この5つのブロックを回るような形でのシャッフルを行った。野球観戦スペースに座った男女グループは一緒になって応援に夢中になったり、パーティーエリアに座った男女グループは観戦よりも会話に夢中になるなど様々であった。

6回のイニングが始まる前に球団のサプライズで球団マスコットがこのフロアにやってきてくれた。即席の記念撮影タイムが始まり、これもイベントが盛り上がる要因の一つとなった。

球団マスコットが婚活イベント会場に登場

記念撮影が終わった男女グループから、野球観戦デートのような雰囲気になれるようお出かけタイムとして、球場のコンコースに下りて、球場内のグルメを満喫する時間を設定した。

コンコースに下りた男女グループには7回裏が始まるまでにラグジュアリーフロアに戻ってきてもらった。7回裏の地元球団の攻撃の前の恒例行事であるジェット風船飛ばしを参加者とスタッフ全員で行い、地元球団を全員で応援する時間とした。

球場での応援に慣れている女性参加者が多かったようで、この女性参加者に応援スタイルを教えてもらっている男性参加者もいた。また、全員で応援している時に、ファールボールがラグジュアリーフロアに入るという奇跡も起きた。

8回のイニング中は完全フリータイムとしたが、スタッフが入る余地がないほど男女の交流が進んでいた。

9回のイニングが始まる前に参加者からマッチングカードを提出してもらい、スタッフが集計を行っている時間も参加者全員で地元球団を応援する時間とした。

試合は地元球団の圧勝で、ヒーローインタビューが終わった後にマッチング結果の発表を行った。このイベントでは9組がマッチングした。マッチングしたカップルにはその場に残ってもらい、お互いの連絡先の交換や次に会う約束をしてもらった。

マッチングしなかった参加者は解散となったが、イベントで仲良くなった参加者が男女グループで2次会に向かって行った。試合開始前からイベント終了まで長時間であったが、マスメディアはずっと取材しており、多くのメディアで取り上げられ、首都圏メディアでも取り上げられることとなった。

<野球観戦でのこいのわイベントの進行>
 12:30 受付開始~自己紹介カードへの記入
 13:30 イベント開始
 13:30 1対1トークタイム
     フリータイム(イニングごとに相手チェンジ)
     8回裏終了後にマッチングカード提出
     ヒーローインタビュー後にマッチングカップル発表

今回の球場での婚活イベントは大成功であった。こうした強いコンテンツに乗っかるのも成功する要因だと感じた。この後、球場内でのイベントは2回開催している。球場内でBBQができるエリアや、球場内のスポーツバーで開催し、どちらも大成功であった。

球場内でのスポーツバーでのイベント

今回の球場のラグジュアリーフロアでのイベントは、県内の様々なメディアで取り上げられたことにより大きな反響があった。ネガティブなイメージのある婚活イベントを今回のように楽しい雰囲気の中での男女の出会いの場のイベントとして発信することにより、こいのわの認知度を高め、独身男女に興味を持ってもらうことにつながり、こいのわ会員を急増させる結果となった。

この球場内での婚活イベントの大成功を受けて、もっとイベントを開催したいと思ったが、そう簡単に観戦チケットが入手できなかったため、パブリックビューイングでの婚活イベントを複数回開催した。

パブリックビューイングの場合も球場内のイベントと同じようなイベント進行としたが、球場内という臨場感がないため、試合観戦というよりも婚活の方が強くなってしまう印象であった。

パブリックビューイングでの婚活イベント

ただ、野球観戦というお互いに熱中できる共通の話題があるということで、通常の婚活イベントよりも話題が盛り上がって、イベント内でのマッチング率も普通の婚活イベントに比べると高かった。

また、野球観戦だけでなく、サッカーやバスケットボールでもこいのわイベントを企画したが、本県ではやはりプロ野球が一番強いコンテンツであることを再認識した。

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