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お客さんでいっぱいの動物園で男女155人の婚活イベントを開催してみた

遊園地で婚活イベントができたのであれば、動物園でも簡単に婚活イベントが開催できるのではないか。でも、年間40万人も来園する動物園で本当にできるのか?あえてお客さんでいっぱいになる祝日に過去最高の参加者数で婚活イベントを開催してみた。


動物園での大規模婚活イベントの開催

お客さんが多すぎる動物園で開催できるのか

本県には年間40万人も来園する動物園がある。車でも公共交通機関でもアクセスが容易なため、週末には多くの来園者でいっぱいになる。

遊園地での婚活イベントが成功し、その後、屋外での婚活イベントを多数開催してきたが、動物園での開催はハードルが高かった。動物園側は協力的で問題はないのだが、とにかくお客さんが多すぎる。そのため、なかなか開催への踏ん切りがつかなかった。

そんな中、動物園側から200人が入れる屋内ホールを貸してもらえることとなり、お客さんが多くてイベントにならないときにはこのホールを使うということで動物園でのイベントを開催することとした。

動物園での婚活イベントに申込みがあるのか

動物園での婚活イベントの定員は男女各100名とした。どうせやるなら大人数で開催したい。いざという時のためにキープしていた屋内ホールの定員である200名を婚活イベントの定員として設定した。こうなると怖いもの知らずで、開催日は10月10日の祝日での開催とした。

イベント時間は遊園地での婚活イベントと同じく4時間と設定し、参加条件の年齢は20代と30代とした。

また、イベント内容が園内散策となるため、このイベントでも同性2人ペアでの参加を基本として募集を行った。結果として、200名の応募があったが、開催日までのキャンセルもあって、男性78名、女性77名の参加となった。

広い園内での男女の交流は難しい

動物園側からは園内放送でのイベントに関する連絡は不可と言われていたため、広い園内での男女の交流方法が課題であった。約80組の男女ペアを広い園内で園内放送を使わずに男女のシャッフルを定期的に行い、参加者を交流させることは不可能に近かった。

さらに、参加者155名のフリータイムもどのように回すのか、マッチングもこれまでに実施をしたことのない規模であった。イベントの募集はしてみたものの、参加者が満足できる婚活イベントを実施できるのかどうか不安であった。

イベント中に園内放送が使えないことから、広い園内でどのようにシャッフルのタイミングを参加者に伝えるのかを考えないといけなかった。例えば、園内の至る所にスタッフを配置すれば可能かもしれないが、スタッフ数にも限りがあり、園内が広すぎて、現実的ではなかった。

そこで考えたのは、小学生の時の林間学校で行ったオリエンテーリングであった。複数のチェックポイントが示された園内マップを参加者に渡し、そのチェックポイントに指定された時間に来てもらい、そのチェックポイントで男女シャッフルを行うことを考えついた。

ただ、実際に動物園に行き、ちょうどいい広さのシャッフルポイントを探してみたが、園内で155人が同時に集まれる場所はキープしているホールと、入口横の展望広場、園内の外れにあるピクニック広場ぐらいであった。

園内の広場に参加者が集合

そのため、参加者155名を同時に集めることは諦めて、30名程度の参加者が同時に集まっても一般客の邪魔にならないような場所を5カ所選定し、この5カ所をシャッフルポイントとした。

このイベントでの園内散策では男女のシャッフルを4回行うこととし、各シャッフルポイントに集まる男女グループが被らないように計算して設定した。また、多くの男女の交流が進むよう、同性2人組から4人組にして、男女8名での園内散策とした。

お客さんがいっぱいの中での婚活イベントの開催

1対1トークタイムも実施

参加者が多いので、園内散策の前に参加者がお互いの顔を確認するための1対1トークタイムを実施した。開催日は朝から晴天で、予想以上にお客さんが多く、キープしていたホールで行うこととなった。

しかし、参加者が155名もいるため、普通に1対1トークタイムをしていては時間がかかり過ぎてしまう。そのため、豪華クルーズ船での婚活イベントのときにも実施した挨拶のみのファーストインプレッションタイムとすることとした。

園内散策中のシャッフルは順調

園内散策中にシャッフルポイントで行う男女のシャッフルタイムは順調に実施できた。参加者には何時にどのシャッフルポイントでどのグループとシャッフルを行うかが書かれた園内マップを渡していた。

シャッフルポイントは象の檻の前、ライオンの檻の前という感じである。30分間隔でシャッフルタイムを設定し、マップに書かれた時間に指定されたシャッフルポイントに行き、その場でこれも指定された番号の参加者を探して新しいグループを組むこととなる。

これを園内散策のフリータイムの時に4回実施するのである。参加している全員の異性と園内散策は行えないが、これも運だと思ってもらうこととした。

衆人環視の中でのフリータイムとマッチング

園内散策後に動物園入り口横の展望広場に集合してもらい、この場所で最終フリータイムを行った。予想以上に一般客が多く、場所が確保できるのかと不安ではあったが、早朝から広場を囲むように幟を立てて、テントも設置していたため、不気味な空間だと思われたのか一般客はほとんど入ってこなかった。

ただ、遠くからではあるが、たくさんの一般客から見られながらのイベント進行となった。衆人環視の中ではあったが、フリータイムでは参加者の交流が進んで盛り上がった。

参加者155人のマッチングは不可能だろうと考え、新しいマッチング方法を実践することとした。その新しいマッチング方法とは、男女それぞれ1つの番号が書けるカードを参加者に1枚ずつ配布し、イベント後にもう一度会いたいと思う異性がいる場合、その異性の同意を取ってから、そのカードに自分の番号と相手の番号を書いてフリータイムの際に投票箱に入れるというものである。

最終的に投票箱に入れられたカードは92枚であった。155人に1枚ずつ配布しているので、かなりの投票率である。

婚活イベントの最後にはこの投票されたカードを用いて、豪華賞品が当たる大抽選会を行った。抽選会の賞品は男女がこの婚活イベントの後にも会うきっかけとなるよう、プロスポーツのペア観戦チケットや、美術館のペアチケットなど、二人で使える賞品を多数用意していた。

こんな景品も準備してました!

こうした新しいマッチングの手法により、フリータイムの時には一緒にカードを投票する相手を見つけるために男女とも積極的に交流が図られた。

この婚活イベントではマッチングを行わなかったが、投票箱にカードを一緒に入れた男女がイベント終了後にゆっくりと動物園散策を楽しんでいる姿も多く見られたので、こういう新たなマッチング方法も有効だと感じた。1対1を丁寧に行わない大規模な婚活イベントには、このマッチング手法は向いており、その後もこの手法は何度か実施することとなった。

なお、この時点で、様々な婚活イベントを実施してきたという実績から、どんなイベントでもできそうな自信が沸いてきており、地方公務員というよりもイベント会社のベテランスタッフのような気持ちになっていた。

<動物園でのこいのわイベントの進行>
 10:30 受付開始
 11:00 イベント開始
 11:00 ファーストインプレッションタイム
 11:30 園内散策フリータイム(30分間隔で相手チェンジ)
 14:00 展望広場でのフリータイム
 14:30 投票受付開始
 15:00 マッチングカップル抽選会
 15:30 イベント終了


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