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きっとみんな、ドラマチックな生き方をしている | 金曜日のひとりごと

本厄の中でも"大厄"といわれる年を迎えた2021年に、『わたしたちの厄年』と銘打ったインタビューサイトを1年間限定で公開しました。

この企画は、2021年に前厄・本厄・後厄のいずれかに当てはまる人を対象に、その1年をどう過ごしたいか、もしくは過ごしてきたか、そしてそこに至るまで何があったのかをうかがって記事するもの。

サイトは公開期間を終えて閉じましたが、noteのマガジンに少しずつ引っ越ししています。

インタビューに協力してくださった方の中には、取材前に「わたしの話をしても記事にならないかも」と心配している人がいました。

でも、正直なところ取材する側としてその不安は皆無。

かつて地方紙の報道記者だったわたしは、会話ができるようになったばかりの小さなお子さんから100歳を迎えた人生の先輩まで、実にさまざまな人のお話を聞いてきました。

その経験から、取材の目的や記事の特性はさまざまあれど、どの人にも「その人にしかない物語」があると感じていたのです。

"特別な人"と"そうではない人"がいるのではなくて

記者時代からのインタビューを通して自然と身についた、「質問の順番」があります。わたしの中では、これが大事なのだと思っています。

それは

  1. 今のことや最近の状況

  2. そこに至るまでの経緯(覚えている限りさかのぼる)

  3. それらを踏まえた、これからの目標ややろうとしていること

です。

自分でも生まれた頃から時系列でふりかえろうとすると、覚えていないことが多いのですが、この順番だときっかけとなった出来事などを思い出しやすくなります。

そういったいくつものターニングポイントを整理してみたときに、その人だけの物語が見えてきます。

とはいえ、すべての人にとって、その答えが必ず見つかるわけではありません。取材をする側である自分は、そんなときこそ心が動く気がします。

一緒に探っていって見つかるかもしれないし、でも見つからないかもしれない。見つからなくてもいい場合だってある。

ちなみに「1」を今にするのではなく、何か別のものに置き換えると、さらに別の物語が見えてきます。

それがまたすごくて。ひとりの人が持っている物語は何通りもあるんだと。それが束になっているのが人生みたいな感じなんだろうなと、しみじみ感じます。

すごくドラマチック。あなたもわたしも、きっとそう。

たったひとつ、複製不可な物語との出会いを楽しみに、またインタビューとかしたいなあと思っています。

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