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縮まる距離

USJの後から、徐々にDMで話す事が多くなったが、距離が縮まってる感覚は無かった。

1月は、沢山の出来事があったが、最初は仲の良い女の先輩がセッティングしてくれた3人での焼肉。嬉しくて嬉しくて、服装も髪型もメイクも気合いをいれた。

今までは、DMの返信も一定の時間が経たないと来なかったが、この日を境に返信速度が早まった。

「Zenlyやっとる?(私)のZenly欲しい」先輩からそう言ってくれた。先輩にとっては何気ない一言だったのだろうが、めちゃめちゃ嬉しかった。

その日のサークルの後、「ご飯行く?」そう言ってくれた。前から「ご飯連れてってください」って、言ってたものの、それは私からの誘いだった。2人で行ったわけでは無かったが、充分だった。あの誘われた瞬間は、今になっても思い出すとにやけてしまう。

次の日、先輩からZenlyのDMでスタ爆が来た。そこから、私と先輩の1ヶ月にわたるやり取りが始まった。

第1章の頃は、まさか、先輩とDMで話す日が来るなんて思ってなかったし、夢のような時間だった。即レス状態。内容も、「お腹空いた」「眠い」たわいも無さすぎる事だった。

後期の試験期間中であり、勉強しないといけず、大変だったはずだが、あの頃の私は幸せだった。

「ごはんいこ」授業中、ふとスマホを見た時にそんな、通知が来た。嬉しい気持ちはあるものの「なんで?」素直にそう思った。

過去の先輩の行動から脈アリだと思ってもいいのかもしれないけど、私にとって、10ヶ月思い続けた先輩。見た目も悪い私に、先輩が振り向いてくれるわけない。そう思って、とても前向きには考えられなかった。

テスト前という事もあって、お互いの日程が合わず、ごはんは実行出来なかった。残念ではあったが、先輩から誘ってくれただけで、私は幸せだった。

今思い返すと、私の幸せはこの時が絶頂期だったのかもしれない。

これから、笑顔になることより、涙を流すことの方が増えるから…