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ミニトマト栽培ー2年連続枯れた原因は青枯病だった・・・タネ取りとミニトマトピクルスを作る。

夏の暑さを力に変えて、ここにある全ての植物たちがイキイキとしています。
強い光に反射して輝くみどりがとても美しいです。

とはいえ、暑い!暑すぎる!夏が苦手なわたしはすっかりダウンしておりますが、ミニトマトも梅雨に入ってから一気に枯れてしまいました。 
2年連続です....

実がなり始める6月終わりに突然枯れるミニトマト



ころのにわのミニトマトは、去年も同じような現象が起きていました。
しっかりと大きな株にミニトマトがたわわに実っています。
はじめは上の部分がしおれてしまい、朝見ると元気になっていて安心したのもつかの間、すぐに枯れてしまいました。

こんなに大きく元気に育っていたのに、いきなり枯れ始める。
ハテナだからけで意味がわかりませんでした。

ころのにわの畑の隣は、水田。決してミニトマトに良い環境とはいえません。
去年、この原因が「多湿」か「病気」と考えて3つの対策をしてミニトマト栽培に取り組みました。

①水捌け対策:コンパニオンプランツをラッカセイから枝豆に

ナス科とマメ科を組み合わせるとき、水分をたくさん欲しがる野菜は「ラッカセイ」を、乾燥状態を好む野菜は「枝豆」をコンパニオンプランツにすると良いと知ったので、乾燥ぎみに育てるミニトマトの相棒を枝豆に変更しました。

②水捌け対策:畝周りを掘り、畝を高く

ミニトマトは、乾燥を好む野菜なので畝周りに溝を掘り、水が流れるよう暗渠を作り畝を15センチほどの高さにしました。

③病気対策:太ネギ、小ネギ、アフリカンマリーゴールドをコンパニオンプランツに

一年を通して、食材にネギを使ったときは、根に近い部分をあえて多めに残し
それを水につけて、根がでてきたらトマトの畝に植えるということを繰り返しました。太ネギの使用頻度はそこまで多くはないのですが1mおきに1本、小ネギはミニトマトの苗と一緒に定植し、病気予防をしました。
アフリカンマリーゴルドは、とにかく大きくなり主役の野菜の邪魔になってしまうので、気持ち程度のコンパニオンプランツです。

違う場所のミニトマトは元気!?

今回、たくさんミニトマトを収穫したくて、新設した畝2つにミニトマトを植えていました。そこは、今回枯れた場所より2週間ほど遅く植えた場所でしたが
枯れていません。

ちなみに、近所でミニトマトを路地栽培している畑で枯れている株は一つもありません。
ということは、私の畑の、ミニトマトを連作している場所で起きていることです。

2週間違いで植えたミニトマトは元気です

考えられる原因


青枯病!?

調べてみると青枯病という病気の特徴に、そっくりです。

青枯病とは、土壌病害の1つで、ナス科やウリ科の植物に発生しやすいと言われています。
<症状>
青枯病菌に感染したトマトやナスは、はじめに葉の一部が日中にしおれ、夕方ごろには回復するという症状が表れます。

初期段階。2日前に雨が降っていたから、なんとなく水切れが腑に落ちなかったけど。
トマト枯れているなぁ・・・水足りないのかな・・・

と思っていたところ夕方みると回復しているので安心していたら
株全体が緑色のまま急激にしおれて、最後には枯れています。
「水足りないのかなぁ。」と思ったときにはすでに遅いのです。

病気の株を抜いてみると2m弱の大きさになっているのに全く根が張っていなかった

<侵入経路>
青枯病菌は、植物の根の傷口から、侵入します。
センチュウによる食害のほか、定植など色んな理由から根には傷が入るので
病菌の侵入を防ぐことは不可能なんです。

<病菌発症の地中温度>
地中の温度が20℃を超えると発病がはじまり、2537℃まで高まると症状が出始めます。
また、病菌は1mほど深い土中に消息しているため
苗が育ち根はしっかり張り出したところに病菌が待ち構えているというわけです。

また水と一緒に移動するため、梅雨の時期や水捌けが悪いところで発症します。
今回、ミニトマトの症状がではじめたのも、ちょうど気温が上がり始めた梅雨に入ったころでした。

来年に向けての対策


本来は、土壌消毒、接ぎ木を使うなどの対策もありますが
そうするとタネとりしながら野菜を育てていくことはできません。

自然菜園でもできる対策として
2つの畝で2つの対策をすることにしました。

①太陽熱消毒

青枯病は1度発症すると、数年生存していることや地中1mの深さに生息しているため一般的な消毒や輪作で防ぐことは難しいそうです。

太陽熱消毒は、太陽熱により地温が上昇することで、病原菌や雑草の種子などを死滅させる方法です。太陽を利用することで環境に負荷をかけることがありません。

雨が降った翌日に畝全体に透明のビニールマルチをします。
暑い夏に透明ビニールマルチで土中を高温にし、病菌を死滅させるというわけです。
期間は3週間程度なので、秋にブロッコリーを植えるころには間に合いそうです。

ちょうど、ビニールハウスのビニールがあったので、それで代用することにしました。

また、うね全体に木酢液を入れた水を上からふりかけて
ビニールをかぶせました。

※本来の太陽熱消毒より簡単にしています。本来は石灰をすき込んだり
土中の温度を測って、合計温度が800℃を超えたら、終わって良いなどありますが省いています。

②病気の苗の残渣と糠をすき込む

これは、わたしが勉強させてもらっている瀬戸内ファームさんのYouTubeでしりました。
病気になった残渣を、その畝にすき込むというやり方です。
あえて、病気の苗をすき込むことでその畑に「抗体」を作るという考え方です。

ここも、太陽熱消毒したかったのですが、バジルの苗が元気でそのままタネを落としたかったので、すき込む形に。

また、その後、少量の糠をすき込むことで善玉菌を増やします。
詳しくは、瀬戸内ファームさんのYouTubeをご確認ください。

③排水対策

本来、自然栽培では、連作は起こりにくいと言われています。
なので、今回の青枯病は連作ではなく、水捌けの悪さから起きた病気じゃないかと思うんです。
なので、病気を発症した2つの畝だけでなく、菜園全体に言えることですが
排水対策をしっかりしていく必要があります。

畑全体を囲うように、溝を掘っていきます。
所々に1mほどの深さの穴を掘り、排水しやすいように設計します。
さすがにこの暑い時期にやりきれる自信がないので
こちらは夏野菜が終わり寒くなってから始めたいと思います。

④コンパニオンプランツについて

今回、病害予防のためにネギやアフリカンマリーゴールドなどを植えていたのですが、もっと密度を高くしないと難しいのかなということと
そもそも、市販の農薬でも防除が難しいと言われている青枯病菌、ネギにかける期待が大きすぎますよね・・・・笑

まずは、菜園全体を水が滞ることがない健康な菜園にすること
それからコンパニオンプランツの力を借りるということでしょうか。

タネ取り


さて、忘れてはいけないタネとり。
トマトは、自殖性(自分の花の花粉が雌しべについて実を結ぶこと)
の植物なのでタネとりが簡単です。
ほかの品種と混ざることがないので、色んな品種のトマトを育ててタネ取りできるのも嬉しいところ。

step1
完熟したミニトマトを収穫
step2
お尻に切り目を入れて、密閉できる瓶に中身を出す
step3
3日ほど発酵させる(11回、蓋をあけてガスを出す)
step4
ペーパーに取り出して、1週間ほど乾燥させる

ミニトマのタネの周りについているヌメヌメは発芽抑制物質なので、ヌメヌメをとる必要があります。
一説には、ヌメヌメを取らなくても乾燥すれば、発芽抑制物質はなくなるとの、声も。

結構簡単に、ミニトマトの初タネ取り成功しました!

乾燥させて3日目。白っぽく見えるのは、タネについているうぶ毛。


美味しいミニトマトピクルス


ミニトマトってサラダに添えるだけではない、万能な野菜ですよね。
収穫したミニトマトでピクルスを作りました。

ミニトマトのピクルス

・ミニトマト
・穀物酢
・トウガラシ
・ローリエ
・ローズマリー

湯煎でミニトマトの皮をむくバージョンもありますが、生ゴミを増やしたくないので、軽くミニトマトに焼き目をつけて作っています。ミニトマトに限らず、きゅうり、大根といろんなバリエーションが作れるのでおすすめ。

メイン料理に添えたり、おつまみに。

まとめ


夏の間、上に書いた対策をやってみて、それから秋冬野菜でブロッコリーを植えたあとは、水はけ改善に役立つと言われる、エンバクとクリムソンクローバーの緑肥を育ててみようと思います。

なんだか、落ち込んでしまうことになってしまいましたが
元気な自然菜園作りへの情熱は冷めていません!

来年は、タネ取り1年目のミニトマトを育てることができるので
引き続き楽しみながら植物と自然と向き合っていきたいと思います。

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