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第22椀 乾シイタケと豆腐のお味噌汁

初出:2016年1月12日

<お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから

「お味噌汁復活委員会」は、味噌汁の大切さをあらためて発信していこうと、2014年夏にFacebookページにてスタートしました。世話人、お味噌汁復活ライター、一般読者が思い思いの味噌汁を投稿しています。

味噌汁の出汁・味噌・具材を、それぞれに深く楽しく考え広め、毎日の食卓に味噌汁をいただく習慣を復活させるべく、活動の場を広げています。

私コイタは第1期からお味噌汁復活ライターをさせていただいております。ここでは私の書いた記事をまとめて紹介しています。

テーマ:疲れた胃腸をリセットするひと椀

「乾シイタケと豆腐のお味噌汁」

今回は特に二日酔いのときに飲んでいただきたいお味噌汁を紹介します。

二日酔いに効くと言いますと「シジミのお味噌汁」が定番ですね。これはシジミに多く含まれているオルニチンという成分が、肝臓の機能を元に戻してくれる働きがあるからだそうです。そしてお味噌などの発酵食品は胃、腸、肝臓にもやさしい食品です。お酒をたくさんいただいた時は水分補給が欠かせないので、適度な塩分もあって飲みやすいお味噌汁というのはとてもいいんですね。

実はシジミより多いオルニチンを含んでいるのは「きのこ」なんだそうでして、シイタケ、エノキタケ、マイタケ、シメジ、エリンギなどの、特に軸の部分に多く含まれているそうです。しかしワタシいつも思うんですが、二日酔いのときって固形物はあまり口にしたくないですよねぇ。ご安心ください。オルニチンは水溶性で熱に強いという性質なので、キノコそのものを食べなくてもキノコの出汁だけでも大丈夫ということです。

キノコの出汁と言いますと、日本には昔から乾シイタケという素晴らしい乾物がありますね。乾シイタケでおいしい出汁をとる方法はまったくもって簡単でして、容器に水と乾シイタケを入れて冷蔵庫に一晩入れておくだけです。これだけで戻し汁が自然にいい~出汁になっているんですねぇ。常温やお湯よりも冷たい水のほうが旨味がよく出るそうですよ。戻った乾シイタケは、元気があればもちろんお味噌汁の具にしてもいいし、とっておいて煮物などに入れてもおいしくいただけます。

柔らかいものぐらいなら食べられそうだなぁ…という時におすすめしたい具材が豆腐です。胃に溜まっているアルコールを、豆腐に含まれているカルシウムやマグネシウムが結合して、早く外へ出してくれる効果があるそうです。豪勢な料理や、お酒をたくさん飲む機会の多い1月ですが、たまにはこんなお味噌汁でリセットしてみてはいかがでしょうか?

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「乾シイタケと豆腐のお味噌汁」
出汁:乾シイタケ
具材:乾シイタケ、絹ごし豆腐
吸口:きざみネギ
味噌:奥美濃の地味噌(豆、麦麹)


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