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枝豆を楽しもう。


実は枝豆の旬は秋。夏じゃないの?とお思いでしょうが、夏に食べられる枝豆は早生品種で、最も速いものはハウスで栽培されています。

大豆は短日植物です。短日植物ってなんじゃってことですが、夏至から冬至の間、昼の時間が短くなる(夜の時間が長くなる)頃に花をつける植物を短日植物といいます(朝顔、菊、稲、大豆など)。もともと、大豆をいつ播いても同じ時期に花が咲くので発見した習性だそうです。

在来種の大豆はたいてい中晩生〜晩生種です。在来種の大豆を早くに播いても、前述の短日性のために8月過ぎたあたりにしか花が咲かないので、それまでに枝葉が繁りすぎてしまいあまり実が付きません。これをつるボケとか言います。ですので、夏至あたりに種播きしますと、ちょうど秋分の後くらいに枝豆としていい感じになります。

しかし、これをもっと早く暑い夏に食べられるようにと、枝豆用の品種は早生〜極早生になっていまして、早く播いてもつるボケせず、長日下でも開花できるような品種になっているわけです。枝豆として美味しいように皮が薄く品種改良されたものもありますが、それもそのまま育てて枯れたら大豆になります。

枝豆で注意すべきは、収穫してから時間が経つとどんどん味が落ちてしまうことです。買ってきたらすぐに調理することをお勧めします。

ちなみに、枝についたままの方が、枝から外したものより鮮度が長く保たれます。昔は莢付きの枝ごと売り歩いていたそうで、これが枝豆の名前の由縁と言われています。

それではワタクシの枝豆の茹で方を紹介したい、、、と、茹でるのではなく蒸すんですけど。

蒸し枝豆。

(1)枝から莢をはずしたら、水でよく洗い(畑から採ってきたやつは特に砂だらけなので念入りに)、塩を適当な量まぶして産毛をとるようによく揉みます。塩がついたまま10分くらい置いて馴染ませます。このひと手間で、豆臭さが抜けて、大豆の旨味が増すそうです。

ところで、莢の端は切りません。だいたい居酒屋さんでもどこでも切ってありますが、うちで食べるぶんなら見栄えも気にしないので。端を切らない方が旨味が逃げないと言うひともいます。

(2)蒸し器にお湯を沸騰させて湯気が出たところで、枝豆を入れます。

(3)3分くらい経ったところで試しに食べて蒸し加減をみます。ちょうどいい具合に蒸せたら(だいたいいつも4分)すぐにざるにあげ、あおって手早く冷ませば出来上がり。塩なしでもいけますが、もの足りない方はお好みで。

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蒸し焼き枝豆。

上の(1)の段階の枝豆をフライパンに入れ、蓋をして強火で蒸し焼きにします。時々蓋ごと揺すって、莢が割れてきたら出来上がりです。香ばしく味が濃いのでビールのおつまみに最高ですよ。

蒸し焼きにする場合は、莢の枝についていた方の端を切り落としますと、蒸気がそこから抜けて、早く均一に蒸し上がるようです。

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枝豆の味噌汁。

山形県で食べられている枝豆の味噌汁。枝豆を莢ごと具にするという驚きのお味噌汁です。枝豆からいい旨味が出るので、あえて他には何も入れずに作ります。

噂では汁がカニの味になると聞いていましたけど、私的にはカニと言うよりもアサリのような旨味がある気がしました。不思議です。もちろん枝豆の莢は食べませんが、豆だけ抜いて美味しくいただけます。普段の枝豆より柔らかく煮えてちょっと新しい感じでいただけますよ。

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