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戦国武将と味噌汁の話

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<お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから 「お味噌汁復活委員会」は、味噌汁の大切さをあらためて発信していこうと、2014年夏にFacebookページにてスタ…
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#鰹節

第7椀 信長の天下取り味噌汁

初出:2015年2月10日 <お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから 戦国武将と味噌シリーズその2 「信長の天下取り味噌汁」 戦国武将は味噌の重要性をよく知っていたという話のシリーズ2回目です。 愛知の郷土三英傑と言われるのが、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康。この愛知出身の軍勢が何故強かったのかというと、実は豆味噌の功績が大きかったのではないかと言われてます。愛知の豆味噌というのは、大豆に直接麹菌をつけた「豆麹」と塩だけで長期間熟成したもので、水分量も

第13椀 彦左衛門の勝男味噌汁

初出:2015年6月8日 <お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから テーマ:戦国武将と味噌シリーズその5 「彦左衛門の勝男味噌汁」 お戦国武将は味噌の重要性をよく知っていたという「戦国武将と味噌」シリーズ5回目です。 大久保忠教(通称彦左衛門)は、三河の岡崎に生まれて徳川家康の側近として、関ヶ原の戦でも本陣で槍奉行を務め活躍しました。家康亡き後も、秀忠、家光の三将軍に仕え「天下のご意見番」といわれた武将で、当時としてはめずらしく80歳という長寿だっ

第15椀 孝景の戦国そば

初出:2015年8月4日 <お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから 戦国武将と味噌シリーズその6 「孝景の戦国そば」 戦国武将は味噌の重要性をよく知っていたという「戦国武将と味噌」シリーズです。…と言っても今回は「戦国武将とそば」ですが、もちろん味噌も大いに関わってくるお話です。 室町時代、越前国の朝倉氏七代当主朝倉孝景や、戦国時代、豊臣秀吉の最古参の家臣で、信濃小諸藩の初代藩主仙石秀久などの大名たちは、飢饉や戦の備えとしてそば栽培を奨励したと言わ

第19椀 道三湯(どうさんゆ)

初出:2015年11月10日 <お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから 戦国武将と味噌シリーズその6 「道三湯(どうさんゆ)」 *** 戦国武将は味噌の重要性をよく知っていたという「戦国武将と味噌」シリーズです。 以前に大久保彦左衛門の回で、戦場では刀で削った鰹節と味噌をお椀に入れて、熱湯を注いだだけの即席味噌汁がよく飲まれていた。そしてこのお味噌汁は、いまでも沖縄で飲まれている「かちゅーゆ(鰹湯)」と全く同じもの…という話を書きました。 私の

第27椀 秀吉の大坂城昆布味噌汁

初出:2016年6月10日 <お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから 戦国武将と味噌シリーズその7 「秀吉の大坂城昆布味噌汁」 郷土料理には、その土地の戦国武将のエピソードがからんでいるものが多いのですが、実はあとから面白おかしく作られた話や、無理やりこじつけたような話も多いんですね。そんな逸話が講釈師の手にかかりますと、さらに話が盛られまして嘘のような本当のような、やっぱり嘘のような話が生まれた背景になっているようです。今回はそんな話をひとつ講談調