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惑星の運動の数値計算

ファインマン物理学I「力学」では、ニュートンの運動方程式を説明するのに、惑星の運動を数値解法で示しています。ニュートンの運動方程式は以下になります。

$${F=m\frac{dv}{dt}=ma}$$

これを、次のような惑星の運動の場合を考えてみようとします。


惑星にはたらく引力

このとき、x方向とy方向の運動方程式は以下のように書くことができます。

$${m\frac{dv_x}{dt}=\frac{-GMmx}{r^3}}$$

$${m\frac{dv_y}{dt}=\frac{-GMmy}{r^3}}$$

ここで、$${r=\sqrt{x^2+y^2}}$$です。簡単のために、$${GM=1}$$として、惑星の初期位置を$${x=0.5}$$、$${y=0.0}$$として、初めの速度は$${y}$$方向だけで、1.63とします。

$${x(0) = 0.5}$$、$${y(0)=0.0}$$、$${v_x(0)=0.0}$$、$${v_y(0)=1.63}$$

となり、さらに、$${r(0)=0.5}$$、$${\frac{1}{r^3}=8.0}$$、$${a_x(0)=-4.0}$$、$${a_y(0)=0.0}$$がもとめられます。

ここで、時間間隔を$${\Delta t=0.05}$$とすると、$${v_x(0.05)}$$と$${v_y(0.05)}$$が
もとめられます。

$${v_x(0.05)=v_x(0) + a_x\Delta t=0.5+(-4.0)\times 0.05 = -0.2}$$
$${v_y(0.05)=v_y(0) + a_y\Delta t=1.63+0.0\times 0.05 = 1.63}$$

さらに、$${x(0.1)}$$と$${y(0.1)}$$を求めることができ、全ての時間についての$${x(t)}$$と$${y(t)}$$を求めることができます。

ファインマン物理学では、半周分の計算をしてありますが、一周分の計算をしてみた結果を下に示します。

太陽のまわりをまわる惑星の運動

参考文献


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