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フランス サヴォワ地方のワインを識る 〜セミナーでの伝え方〜


はじめに


この度、ご指名をいただき、フランス大使館で開催されたメディア向けテイスティングセミナーの講師を担当致しました。

本件は昨年の9月中旬にご依頼をいただき、そこから4ヶ月以上の準備期間を経て今回のセミナーが実現。

当日は「サヴォワ」をテーマに8種のワインをテイスティング。8名の生産者の皆様も日本にお迎えし、ワインの解説をしていただきながら、私からはサヴォワのワインの全体図の特徴と地元品種のそれぞれの個性、テイスティングのコメントと料理との相性についてお話させていただきました。

今回あらためてサヴォワのワインに向き合ってみて、そのクオリティの高さに驚き、共通して感じるその滋味深い味わいと旨味は、日本人の味覚にもしっかりと馴染み、料理との親和性の高さを確信しました。

フランス大使館 セミナー前の会場


サヴォワワインの特徴とその魅力


サヴォワのワインに関しては、ソムリエ・ワインエキスパートの試験では現在のところほぼ出題がないため、資格をお持ちの方でも詳しく理解している方はおそらく少ないのではないかと思います。

この項では、シンプルにその特徴を理解できるように、私なりに要約してお伝え致しますので、よろしければ参考にしてみてください。

産地に関してはこちらの図が非常にわかりやすく。スイスとの国境に位置することが一目で理解できます。

図のように1、2、3と大きく3つのエリアにわけることができ、1のゾーンの主要品種が「シャスラ」(スイスで代表的な白ワイン用品種として活躍)、2のゾーンは「アルテス」と「ジャケール」、3のゾーンは「ジャケール」と一部「ルーサンヌ」(シニャンのエリア)、そして、サヴォワを代表する黒ブドウ品種である「モンドゥーズ」のワインが主に造られています。

主力品種は白ブドウ「ジャケール」サヴォワのワインの生産量の約70%は白ワイン
各ブドウ品種の特徴

今回のテイスティングイベントでは、地元の白ブドウ品種「ジャケール」と「アルテス」、「ルーサンヌ」の白ワイン、そして黒ブドウ品種「モンドゥーズ」の4品種の個性と楽しみ方について詳しく解説。この4品種を理解することで、サヴォワのワインについてかなり理解度が深まります。

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