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【diary 19】2023/08/11(金)

福岡にあるJR日田彦山線に乗って、子供たちと一緒に祖母の家に行きました。

採銅所駅

この路線は1915年に開業した歴史あるローカル線です。主な乗客は通勤や通学の方のようでした。地域の人々の生活と密接に結びついているところが良いです。

幼稚園の頃、母に連れられ弟と三人で何度か、このローカル線を使って祖母の家行ったことがあります。それから数十年後、今度は僕が娘と息子を連れて、当時の母と同じことをしていることに気づき、感慨深いものがありました。車両からの景色、天井の扇風機、シートの柔らかい感触、ディーゼルエンジンの低い音。当時と今とで何も変わっていません。きっとこれからも地元の人々と一緒に、静かに歴史を重ねていく、そんな感じが良いです。

1時間に1本の二両編成の列車はゆっくりと進み、何のアナウンスもなしに定刻から5分遅れで目的地の採銅所駅に着きました。このゆるりとした感じが、せわしない日常生活から解放されたひとときを与えてくれます。車窓から見える風景には四季折々の美しさもあります。今回はほとんど見かけませんでしたが、都会の騒音から離れ、地域の風物や景色を楽しみたいという観光客にとっても、きっと魅力的な路線だろうな、と思います。

僕の人生も、この列車のようにゆっくりと、しかし着実に終着駅に向かっています。子の成長、妻との会話、友人達との交流。終点に着くまでの間、僕のペースでいろんなことを楽しみたい。列車の中でうたた寝する子供たちの寝顔を見ながら、そんなことを思いました。

日田彦山線は、乗客と地域をつなぎ、時には乗客自身の心ともつながる路線でした。

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