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スキャナープロファイル作成再チャレンジの道~その5・プロファイル適用でスキャン結果は?

ずいぶんと時間があいてしまいました。2月末より(ほぼ3月)非正規雇用ながら就業しまして。再び写真業界の隅っこで働いております。そんなこんなで、身体が慣れるまで休日はダラダラ過ごしていまして、こんな時期に続きを書くことに。お付き合いくださいませ。

では、実際にEPSON標準sRGBプロファイルでスキャンしたものと自作スキャナープロファイルでスキャンしたものを比較してみたいと思います。

このデータからプリントしたものをスキャンして比較します。

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メーカー配布の一般的なスキャナープロファイルだと白っぽい部分が濁りやすく、あまりにキレイに見えなさそうな写真にしてみました。

まずは、EPSON標準sRGBプロファイルのデータです。

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抜けの悪い濁った色合いのデータになりました。予想どおりの結果とも言えます。

次に自作スキャナープロファイルを適用したデータを見てみましょう。

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すっきりとした抜けの良い画像データになりました。実際のプリントと目視で比較しましたが、ほぼ同じように取り込めていました。これは予想以上の結果です。

EPSON標準のデータと自作プロファイルのデータとを並べてみましょう。

スクリーンショット (280)

左側がEPSON標準・右側が自作スキャナープロファイルのデータです。

続けてほかのデータでも比べてみます。

スクリーンショット (279)

上側がEPSON標準・下側が自作スキャナープロファイルのデータです。分かりづらいかもしれませんが、自作スキャナープロファイルのほうがシャドー部の階調を残しています。色合いも若干ですが自作スキャナープロファイルのほうがプリントに近い色合いになっています。

カラーバランスはそれほど違いが現れませんでしたが、白の抜けの良さ・シャドー部の階調が残る点で自作スキャナープロファイルのほうが優位性を持っていると言えるかと思います。

やはり、白い部分が白く見えないのは写真の色合いがキレイに見えない原因の一つになるかと。ここが改善されるだけでも違いますね。また、シャドー部がつぶれにくいのも収穫です。プリントからのスキャンしたデータはつぶれてしまっている部分が多かったので、ここが改善されるのも助かります。

この先プリントをデータ化する機会がどれほどあるかと問われるとなんとも言えないのですが、紙になっているものと画面で見るものとで違いが少ないというのはやはり重要な点だと思います。

IT-8ターゲットを個人輸入しないといけないのがなかなか面倒なところではありますが、スキャナーの持っている能力を引き出すという点では、やはりより最適化されたプロファイルを使用することが大事だということが分かりました。

問題点をひとつ挙げれば、「Epson Scan」上では自作スキャナープロファイルが表示されないこと。そのため、無補正でスキャンしてPhotoshop上で「プロファイルの指定」からプロファイルを適用する必要があることでしょうか。枚数が多いと手間ですね。バッチ処理できるのかな。

といったところで、スキャナープロファイルの自作についてのお話はここまでです。お読みくださった方、ありがとうございました。

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