No. 9「生き抜く力」としての「芸術的創造力」育成に向けて(園だより1月号より)

明けましておめでとうございます!

冬休みは子どもたちと沢山楽しい時間を過ごされたことと思います。

職員一同、「のぞみっこ」との再会を心待ちにしています。

三学期に入ると作品展に向けての活動が少しづつ始まります。

冬休みに入る前に、これまでの作品展の写真を見せていただいたり、色々と話を聞かせていただいたりしていました。

お世辞抜きで、とても幼稚園とは思えないクオリティーの高さだと思いました。

けれど驚きはしませんでした。

毎日、「のぞみっこ」や先生たちの素晴らしい作品に触れているからです。

半年前に 赴任した当初から、私にとっての「のぞみ」は「アトリエのぞみ」でした。

そしてそのことは、次の三つの、人生最大の「気づき」を私にもたらしました:

1,「芸術的創造力」こそが、「生き抜く力」の最たるものであるということ。

2,それゆえ芸術こそが、あらゆる教育の中心かつ根本基礎でなければならないということ。

3,同時に、教育そのものが芸術であるということ。従って、私たち幼稚園教諭や保護者の方々を含め、教育に携わる全ての人々が芸術家であり、そうした自覚を持つべきであること。

第一回目のブログで書いた通り、私にとっての「ぼくの好きな先生」は、作家や音楽家を含め、全て芸術家でした。

彼らのおかげで自然と「探求型学習」が身に付き、気づけば教育を専門とする学者として生きてきたことはそこで書いた通りです。

文字通り、芸術家による教育により「生き抜いてこれた」わけです。

そうして自分自身が経験していたにもかかわらず、「のぞみ」に来るまでの私は、教育の専門家でありながら、この最も大切なことに気づくことが出来ませんでした。

あるいは忘れてしまっていました。

学者や専門家の根本的な問題を一身に体現していたとも言えますが、ともかく、手遅れになる前に気づけてよかったです。

それもこれも「のぞみっこ」と「のぞみ」の先生たちのおかげです。

「教育(者)こそが芸術(家)であり、その逆もしかり」という真実を、「のぞみ」は日々実践しています。

そうしてきたからこそ、「のびのびと自由に」という「のぞみの伝統」が継承されてきたということを、今ははっきりと認識出来ます。

この伝統をもとに2023年からの「のぞみ」は、これまで以上に芸術を教育の中心に据えていきます。

 多くの新たなパートナーとともに。

まずは「アトリエぱお」。

「必然的な偶然」であった「ぱお」との出会いについては、後日ブログでお伝えします。

「ぱお」との協働としてまず、2023年度から課外アート教室を開講します。

それも含め、「プレイルーム」を除く全ての課外教室には、これまで同様、卒園児も入会可能です。

2023年度から課外教室を担当してくださる新たなパートナーは皆、IB教育にとても共感しくださっています。

なかにはすでにIBについて熱心し勉強し、カリキュラムに取り入れようとしてくださっている先生もいるほどです。

つまりこれからは、課外教室を通して卒園しても「のぞみ=IBワールドスクール」の教育を受け続けることが出来るようになります。

「ぱお」とのコラボに話を戻しましょう。
 
2023年度に入ると「のぞみっこ」は、「ぱお」の協力のもと、広島サミット(2023年5月19~21日)に向けて芸術作品を創作し、サミット開催中にそれを公開する予定です。

それに先駆けて1月14日(土:10:00~15:00)、西広島駅前のKOI PLACE(コイプレス)で「ぱお」の支援のもと、22日(日)に開催される「天皇盃 全国男子駅伝」に向けての横断幕作りが行われます(雨天の場合は己斐公民館):https://www.city.hiroshima.lg.jp/www/koho/shimintoshiseir050101/shimintoshisei/ward/nishi/topics/topics02.html

事前申し込み不要の自由参加ですので、「のぞみっこ」と一緒に奮ってご参加下さい。

もちろん私も参加させていただきます。

広島サミットに向けてのプロジェクトのための、良い予行演習になることでしょう。

「のぞみ」の芸術=教育の拡充はこれだけにとどまりません。

先日、HDC広島ダンスカンパニー取締役である藤田詞久(ふじた のりひさ)氏と会談し、2023年度からHDCによる課外ダンス教室も開講することが決定しました。

「ぱお」代表である加藤宇章章(かとう たかふみ)氏と同様に藤田氏も、IB教育のさわりを少し話しただけで理解し共鳴していただけるほど、「のぞみ」に非常に近い教育理念と教育目標を持っていらっしゃる方です。

「発表会」のおかげで、「舞台芸術こそ至上の教育」という認識を得た私は、藤田氏らHDCの先生方と一緒に、ダンスにとどまらないパフォーミング・アートのクラスを一緒に開発していくことになりました。

それを通して、真の「生き抜く力」を「のぞみっこ」に育んでいければと思っています。

紙面も残り少なくなってきたので、詳しくはブログに譲りますが、正課、課外両方の英語教室の大幅な拡充も、今年最大の目玉の一つです。

今年度すでに年長組向けの「英語で遊ぼう!」を担当してくださっているマット・ハースト先生と私(園長)が一緒に、19歳になった「のぞみっこ」が、本人が望む道を英語でも歩んでいける「生きた英語力」習得のためのプログラムを開発します。

こうして「のぞみ」は、「最高に楽しい学びの場」を目指していきます。


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