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いきなりフリーランス作曲家になって大変だったこと

作曲家のこおろぎです。

僕は音楽の専門学校を卒業した後、音楽と関係ないアルバイトをして、それからフリーランスになりました

なので、音楽家として会社勤めをしたり事務所に所属した経験がありません。

いきなりフリーランスになったわけですね。

今回はいきなりフリーランスになって大変だったことをお話していきます。

専業で稼げるようになるまで時間がかかる

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特に音楽の場合、フリーランスとして稼げるようになるまでに時間がかかります。

僕の場合は音楽の専門学校って10年以上アルバイトをやりながら音楽活動をして、やっと食っていくことができるようになりました。

いきなりフリーランスだと、何もかも0の状態から始めないといけない。

実績も0、信頼も0。

0から1にするのが非常に難しいんですよね。

信頼を作るには仕事をしたっていう実績を作らなきゃいけないんですけど、その仕事を得るためには頼んでもいいと思われる信頼が必要になってくるという。

卵が先か鶏が先かみたいな状態になるわけです。

会社や組織に一旦所属したら、その時点で職歴、肩書きがつく。

もうそれで0よりも断然いい状態になるわけです。

なのでいきなりフリーランスの人は実績とか信頼をどうやってハックしていくかっていうことを考えなければいけません。

僕の場合、無料で音楽を配ることで
「有名なこの人の動画に使われてる音楽ですよ」と言って実績にしたり、

継続的に発信をすることで、こまめに活動しているとか、どういうことを考えているのかを知ってもらって、それで信頼を高めるようにしました。

大きなプロジェクトの進め方が分からない

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いまだにそうなんですけど、大きなプロジェクトの進め方がわかりません。

例えば「フルオーケストラを録音して一曲作ってください」みたいな相談をされても、

どうやってオーケストラを手配すればいいのか
どういうスケジュールでスタジオやエンジニアさんを押さえればいいのか

そういったことが全くわかりません

最初からフリーランスだと、いきなり大きな仕事に関われることはほぼありません。

小さい仕事から少しずつ大きな仕事に関わるようになっていくという手順しか踏めないんですよね。

そうすると自分がやってきたものより断然大きな規模のものを任された時にどうしたらいいのかわからなくなる。

これが会社や事務所に所属していたら、もちろん役割としては雑用とかからかもしれないんですけど、最初から大きなプロジェクトのすすめかたを近くで見れるわけです。

自分がやるときも手伝ってくれる人が多い。

一旦事務所に所属してからフリーランスになった人は、大きな仕事が来ても
大体どういうすすめかたで作っていけばいいのかというのが、おおまかにでも把握しやすいと思います。

最初からフリーランスだと、大きな仕事を任されるのが逆に怖い。

今は相談ができそうな知り合いやフリーランスの先輩もいるので、もし身の丈以上の大きなプロジェクトを任せられても、なんとか形にはできるはず…

なのでフリーランスは相談ができる作家の知り合いを作っておくのが大事かもしれません 。


会社員としての一般常識が身につきにくい

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マナーなどを指摘してくれる方もいないので

知らず知らずに失礼なことをしていたりとか、空気が読めないとか。

そうして仕事を失っていることもあるわけです。

フリーランスだと失敗したら注意してくれる先輩もいないし、仕事を出してくれる人も何も言わずに次回から自分に頼まなくなっちゃうので意見をもらえない。

失敗したかどうかですら分からないんですよね。失敗が学びづらい。


例えば相手のメールを見て自分のメールの書き方を直すとか、自分自身の中でひたすら反省をして、ちょっとずつ修正をしていくしかないんですよ。


あと、会社がどういう都合で動いているのかみたいなこともわからない。

「どういう都合でこういう指示が来てるんだな」ということを読み取ることができれば、それに配慮してやり取りができるわけですよね。

会社の都合がわかれば、会社員のかたが仕事を出しやすいフリーランスになれるはず。

会社、事務所の弱みがわかりにくい

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組織でやりにくいことが分かれば

「じゃあフリーランスはこういう風に動けば有利だな」っていうことがわかると思うんですよ。

その組織の弱みが実際に組織にいたことがないと分からない。

組織のことがよく分かっていた方が結果フリーランスの強みを生かすことができるんです。

なので会社とフリーランス両方を経験している人の方がフリーランスとしても強いなあと思います。


なぜ僕が会社とか組織に入ってこなかったのかというと、やりたいことがフラフラしていたってのがありますね。

特に最初のほうはバンドで食っていこうと思っていたので、会社や組織に入るっていう考えもなかったし、インストゥルメンタルの曲を書くようになったのも最近なんですよね。

僕は最初からフリーランスで行こうって決めたわけじゃなくて、ただただタイミングを逃しているだけなんですよ。

後々フリーランスになるとしても、できれば会社とか組織に入ってやり方を学んだ方がいいと思います。

しょうがないから、僕はいきなりフリーランスになった人っていうアイデンティティで発信をしています。

おわりに


というわけで今回は

「いきなりフリーランス音楽家になって大変だったこと」

というお話でした

・専業で稼げるようになるまで時間がかかる
・大きなプロジェクトの進め方が分からない
・会社員としての一般常識が身に付きにくい
・会社、事務所の弱みがわかりにくい

以上となります。

書き出してみると意外と少ないかもしれないなと思いました。

けれども、いきなりフリーランスとしてはじめて、それでやっていける人って実はかなり少ないんじゃないかなと思っていて、

今回の内容は致命的な部分なんじゃないかなと思っていたりもします。

なので、いきなりフリーランスをやるって言うのはウルトラハードモードですね。

でもそういうウルトラハードモードに挑戦してみたいという方は、いきなりフリーランスをやってみてもいいのかもしれません。

ではまた。

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