見出し画像

2017年2月のまとめ ・なぜJASRACは悪者になるのか・けものフレンズの物語は誰が作るのか・虹色侍さんのインフルエンサーマーケティング・歌い手自体がもつストーリーの重要性

■作業内容
編曲×7
作曲×7

みなさま、確定申告は終わりましたでしょうか。僕はすぐ終わらせました。あとは税務署から呼び出しがない事を祈るばかりです。

2月はご依頼がかなり重なってしまい、スケジュールがどったんばったん大騒ぎでした。もはや仕事の息抜きに仕事をしてました。

でも、これくらい詰まっていたほうが逆に捗っていいですね。

作業内容は編曲が多く、問い合わせもまだ来ていて、これから取り掛かるものもあります。しかし実は、編曲ってあまり割に合わないんですよね。値上げをすべきか…。

仕事が多かったのにまだ完了してないものがほとんどで、お金は全く入ってきてないんですけどね。こういう時にストック収入があると助かりますね。

■目次

・初TVCM
・ブログのテコ入れ
・清水富美加さん引退の影響
・けものフレンズの物語は誰が作るのか
・JASRACが音楽教室から著作権料徴収へ
・虹色侍さんのインフルエンサーマーケティング
・本気で音楽活動をするうえで、捨てるべき考え方
・歌い手自体がもつストーリーの重要性

初TVCM

佐藤建設株式会社様のTV・WebCMの音楽を制作しました。岡山・香川エリアでオンエアされています。


初めてTVCMを作ったんですが、短いので、きちっと尺に収めるのがちょっと難しかったです。映像は合わせてもらったので、楽をさせてもらいましたが。ノンモン、覚えました。

音源を無料配布していたつながりからのご依頼です。

ブログのテコ入れ

実は、毎朝1、2つづつ記事をリライトしています。

Flickrがログインできなくなったことと、Vineの終了という理由が大きく、サーバーの容量もまだ0.7%しか使ってないので、外部のサービスはなるべくやめて、コンテンツは自分のサーバーに置くようにします。

その他にも、マネタイズへの導線を強化すればもうちょっと収益に繋げられそうだなと思って取り組んでます。現在毎月3~4万円ですが、同じPVのままでも、少なくとも5万円にはできると思ってます。それにしても2012年から5年分もあるので、長い道のりです。

Googleのアルゴリズムのアップデートがありましたが、僕にはあまり影響がなかったですね。もうちょっと上がるかと思いましたが。

こんな企画も開催してみました。

「他人のアタマで考えよう2017」を開催しました。そしてこおろぎの場合。

何かを企画することなんかほぼないんですけどね。思いついちゃったので。実は3月もゲストを呼んでなんか作ろうと思ってます。お楽しみに。

実は、僕のブログの強みってゲストを呼べることなんじゃないかなと最近思ってます。

清水富美加さん引退の影響

清水富美加さん引退の影響で、清水富美加さん主演で僕が音楽を担当した「となりの関くん」がもう再放送されなくなるんじゃないかという心配がありますが、映画などは普通に公開されるっぽいので、もしかして大丈夫なのかもしれない。

とはいえ、はじめてこういう影響を受けました。

引退自体は本人の決断なのでしょうがないですね。直接お会いしたこともありますが、テレビの中のままの、天真爛漫なキャラクターでした。

ついでに言及しておくと、下っ端の給料が低い業界って、芸能以外でも多いと思うんですけど、これからはその構造が少なくなってくるだろうなと感じてます。

・同じスキルでも他の場所での生計が成り立つようになってきて、業界自体が開かれてきている
・雇う側の体力がなくなってきて、育成できない
・フリーで活動していて売れている人をそのまま雇ったほうが即戦力になるので、わざわざ育てなくていい

完全になくなることは考えにくいですが、ここらへんが要因になるのかなと。

どっちみち売れない間は給料があまり入らないんですが、それは能力なのでしょうがない。

けものフレンズの物語は誰が作るのか

画像1

アニメ「けものフレンズ」ヒットしてますね。

どのくらいヒットしたのかというと、現在、1話「さばんなちほー」が歴代のニコニコで配信されたアニメで4番目の再生数になってます。しかも超短期間で。異常です。

2番目になることもほぼ確定してますね。


さらに、2話「じゃんぐるちほー」はニコ動有料アニメ再生数首位。

演出もグダグダで、そんなに品質が高いとは思わないし、すごく面白いかというとそうでもないと思うし、他にも設定を凝っているアニメがありそうだし、ハマってないつもりなんですが、めちゃくちゃ見たくなるんですよね。映像から見る麻薬的な何かが出ているとしか考えられません。

これこそ「成功はランダム」であり、あまり解説するのも不毛な気がしますが、一応色々書きます。

まず、入り口が異常に広い。

画像2

”「アニメを観ていなくても、「わーい!!」と言えばフレンズ。
……何かを、思い出さないだろうか?そう、浄土真宗である。」”
■けものフレンズは何故「ここまで」流行したのか

誰でも受け入れる広さがある。

全年齢対象、とってもいいくらい誰でも見れる内容。しかも動物が中心。これも誰もが知っているもの。

現代はターゲットに刺さるように、あえて入口を絞ることが通常で、ここまで広いと誰にも刺さらずに終わる可能性が高くなるんですよね。

それがまさかの全方向に刺さるという事態。

魔法少女すら普通に殺し合いを始めたり、コンテキストが理解できていないとのめりこめなかったり、緊張感があって疲れる演出が多かったり、否定的な意見が溢れる現代において、そのカウンターとしてもぶっ刺さっている感じがします。

そして、深い。

画像3

謎やキャラクターなど、語り口がたくさん用意されており、ファンが物語に深みを与えている。

骨しゃぶりさんのブログをはじめ、考察班が面白い。

■アニメ『けものフレンズ』は人類史600万年を探求する | 骨しゃぶり

キャラクターも多いので、二次創作がしやすい。


流行りかたは「艦これ」とかなり似ていますね。元はそんなに質が高いものではないんだけど、キャラクターに元ネタがあったり、考察の余地があるため、深掘りできるようになっている。

艦これも、その二番煎じも落ち着いてきたタイミング、というのもよかったのかもしれません。

入口を広く、そして、世界は深く、というのはのめりこませる物語を作るうえではとても重要な要素になっており、基本は押さえてある、ということではあるのですが。

それだけではこの爆発的なヒットを説明できない、というのもまた引き込まれる謎のひとつになっていますね。

■参考書籍 のめりこませる技術 ─誰が物語を操るのか

画像4

僕自身もハマってしまい、あれやこれやと書いております。


考察ブログも楽しんでもらえるよう、かなり恣意的に、ツッコミが入るように書いたつもりなんですが、やはり音楽方面だとピンと来ないのか、まだ深みと面白さが足りないのか、ウケはいまいちでしたね。精進します。

■けものフレンズの劇中音楽は『観察者の視点』で流れる。この世界での危機はセルリアンだけなのだ。


JASRACが音楽教室から著作権料徴収へ

画像5

■音楽教室から著作権料徴収へ JASRAC方針、反発も

生徒も不特定の「公衆」ということで、演奏権の対象ということですね。まあ正当ではあるかなと思います。

”第22条  著作者は、その著作物を、公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として(以下「公に」という。)上演し、又は演奏する権利を専有する。”
■著作権法第22条

YAMAHAの音楽教室って教育というよりも、カルチャーセンターですもんね。

今はYoutubeやサイトを見れば情報なんてたくさんあるので、音楽教室がどうなろうと、絶対に音楽文化の衰退には繋がらないと思います。

あとは、授業料の2.5%が妥当なのか、というところ。ちなみに地上波テレビ局の包括使用料は放送事業収入の1.5%。

包括契約って、今の時代だとちょっと雑な契約だとは思います。包括なら事務作業が減るかといえば、使っている曲は報告しないといけないわけだから変わらない。

デジタルで管理すれば使ったぶんだけ徴収することは可能なはず。

なぜJASRACは悪者になるのか。

JASRACって一般の人にはほとんど関係がないところで動いているんですよね。今回の話が決まったとして、生徒の受講料に反映されるとしても、消費税よりも金額は少ないし。

レコード会社を通じてJASRACに任せているアーティストもよくわかってないという。

なのにみんな怒りすぎな気はします。構図としてはワイドショーと同じかな。叩きたいだけ、という。

一般のイメージがいくら悪くなってもJASRACの業務にはほとんど関係ないんですが、だからといってそれを放置するのもよくないなと思うわけですが。

人気があるものがより人気が出ていくのと同じように、イメージが悪いものはよりイメージが悪くなっていくような気がします。少しのミスでも、悪い印象がついてどんどんシェアされていってしまう。

使う人たちへのイメージも悪くなり、競合のサービスが機能しだしたら一気に乗り換えられてしまうというリスクもある。

JASRACの印象が悪いのは、毎回強引に感じるところですよね。今回も今更感がある。

透明性が確保できていない、公平な配分システムを構築できていない、というのもかなりでかい原因ですね。委託する側であるミュージシャンも困っている。

今なら、オンラインで売り上げレポートを見る、ということができていてもおかしくないし、全部デジタルで管理できたら、使用範囲をもっと細かく設定することも可能だと思う。

そこらへんのシステムがきちんとしているTunecoreあたりがこの分野に乗り出してくると面白そうなんですけどね。

あとは、ブロックチェーン技術の開発などが期待されますね。

■ブロックチェーンで変革する音楽業界

JASRACの徴収システムは他の業界にはない、とてもいいものなんだけど、ほんと印象が悪い。

JASRACが厳しくなるほど、その隙間でやれることが増えるし、JASRACに登録した曲自体もお金を生んでくれるので、クリエイターとしてはいいことずくめなんですけどね。

厳しくても、ディズニーくらいネタにされるようになるといいんですけどね。もっと「粋」な感じを出してくれると、払うほうも気持ちがいいんじゃないかなー。

このブログは整理されていて面白かったです。

■JASRAC vs 音楽教室:法廷で争った場合の論点を考える


虹色侍さんのインフルエンサーマーケティング

虹色侍さん(@2416poprock )の活動方法がおもしろい。

ツイッターでフォロワー10万人以上のインフルエンサーのツイートをテーマに、その本人にひたすら曲を送りつけているんですよね。




それでRTしてもらって自分たちの認知を高めている。相手にバズらせてもらうという、一種のインフルエンサーマーケティングですね。

僕はこれが本場っぽいレゲエ感と、歌詞のしょうもなさのギャップがあってすき。

本気で音楽活動をするうえで、捨てるべき考え方

松下健一さん(@Crimson_Boots ) がよいエントリーを書いてました。

■本気で音楽活動をするうえで、捨てるべき考え方を晒していく。

「大きすぎる夢」は捨てる
「高価な機材収集」は捨てる
「おいしい話」がきたら捨てる
「しっかり準備してから」はやめる
「他人との比較」はやめる
「たくさん情報を集める」はやめる
「謙遜」は捨てる

1.完璧主義を辞める。
2.自分・他者共にメリットがある金の使い方をする(=投資)。
3.自分の人生は、すべて自分で決める。

成功しない人はここに当てはまっているし、僕の経験上もこう思う。

成功しない人は大きくて遠い夢を見すぎている。

目の前のことに向き合って、今までよりも確実に、少しだけ良いものにする。それだけでいいと思うんですよね。

例えば、ライブをするにしても、今までよりもいい内容にできないか、いい告知方法はないか、どうしたらよりお客さんを楽しませられるか、とか。

それを、確実に、早く積み上げていくだけだと思う。

歌い手自体がもつストーリーの重要性

■音楽で食いたいとか言っている人に告ぐ:心屋武道館ライブに見る音楽「ビジネス」の新しい在り方

”「音楽ビジネス」って今後はこういう形でしか生き残っていけないんじゃないか。
音楽だけやっていてミュージシャンですって言っている人ではなく 
何か別の職業を持っていてその道のプロフェッショナルな人で 
ちゃんとネットでまめに発信しファンや人気を得ている人が 
表現形態の1つとして音楽を使う。”

文章は本業が他にある人が書いたほうが面白いものになるんですよね。音楽もそうなるんじゃないかという。

実際に、僕が編曲を担当している、現役医師による音楽ユニット、Insheartさんも、そこら辺のミュージシャンよりYoutubeの再生数が多い。

ポップスの質がコモディティ化していることが一つの原因ですね。サウンドも進化の速度が遅くなっているし、中身についても、曲のテーマが枯渇している。王道の夢とか、恋愛とか、日常ってもう掘りつくされつつあるんですよね。

だから、歌い手自体がもつストーリーが重要になってくる。

トップの人は内容で差別化できると思いますが、中堅あたりの人はこの傾向が強くなるでしょうね。

おまけ
















さらにおまけ

ここから先は

58字

¥ 100

サポートするとこおろぎのおかずを1品増やすことができる!