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脳腫瘍摘出の手術〜後遺症の話その12

退院からの非日常

それから嚥下麻痺は完全ではありませんが
回復して通常の食事がなんとか
食べれるようになりました。

顔面麻痺はリハビリ通院、
左耳難聴は薬で経過観察。
ということで私の40日間の入院生活は
終わりました。
あいかわらず頭の左半分は
痺れたままでしたが、それでも

やっと日常が戻ってくる…

当たり前のようにそう思いました。

顔面麻痺は毎日欠かさず
自宅でもリハビリに励みました。
入院中からほおが動いたり、
ンーの口ができるようになったり、
少しづつですが回復していました。
でも相変わらず眉毛は段差があるし、
まぶたは垂れているし、
口は大きく開かない。
右側でしか噛めないので
誰かと一緒に食事をしていると
相手が食べ終わる頃に私はやっと半分くらい。
口が開かないからハンバーガーには
かぶりつけない。
食べれるかな…と思いながら口に入れた
軍艦巻きで窒息しそうになりました。
左側に食べ物がいくと、もお何が何だか
わけがわからなくなります。

半分麻痺しているので
今までと同じなわけがない。
焦っても仕方ないんですがその都度

あ〜これも出来ないのかぁ

と思ってしまいました。

外に出ると車の音やサイレンの音や
あらゆる音がどの方向から
なっているのかがわかりません。
これには本当に戸惑いました。
音はするのに振り向いた方向に何もない…
声をかけられた時はその人を
キョロキョロ探さないといけません。
片耳が聞こえないだけで音の聞こえ方が
こんなにも違うなんてかなり戸惑いました。
怖くて車の運転ができませんでした。
自転車にすら乗るのが怖かったです。

そこには入院前の日常は
もうありませんでした。
これから先は
今感じている非日常が
私の日常に
なっていくのでしょう。

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