アニメ『SHY』感想・考察・ネタバレ

第1話

アニメ『SHY』がスゴい!

第1話を観ましたが、テーマは『ゼロヒャク思考』でした。その極端な考え方から、自分を責めて、ひきこもってしまった主人公。先輩の言葉をキッカケに、少しずつ考え方を改めていき、最終的には発端となった出来事を乗り越えてみせます。

こうした悪い思考パターンに気づき、どのように視座を転換させれば、修正できるのか。よくわかるアニメになっていました。コミュニケーションがうまくいっていない人にこそ、観てほしいアニメです。

第2話

アニメ『SHY』2話

「トラウマの克服」がテーマ。過去に囚われ、自分自身でストレスを生み出し、苦しみ続ける人は多いでしょう。その苦しみを和らげてくれるのが、人との「つながり」なのです。 「他人に迷惑をかけるな」と言われて育つ日本人にとって、誰かに困っていることを相談するのは、ハードルが高いでしょう。

しかし、そのハードルを乗り越えなければ、ずっと過去に自分を縛りつけることになります。 ほんの少しだけ勇気を出して、「助けて」と言えたなら、自分を縛りつける過去から解き放たれて、少しずつ心は軽くなっていくものです。最初は、スゴく痛いかもしれません。それでも、少しずつ慣れていきますから、勇気を出して「助けて」と言ってみてはいかがでしょうか。

アニメ『SHY』、心理描写が細かくて素晴らしいですね。オススメです。

第3〜5話

「差別・偏見」がテーマ。敵の名称が「スティグマ(烙印)」だと判明した。精神医学では、メンタル疾患になった人が偏見の対象となることを「スティグマ」と呼びます。その問題をテーマとしているように思います。おそらく、宿敵スティグマ自身が偏見にさらされたことで、邪悪な存在に変化していったのではないかと思います。

スティグマは、感情をそのまま発散されることを「自由」と呼んでいますが。それは彼本人が心から望んでいて、できなかったことだからではないかと予想できますね。

第1話から問題提起されていた「自己肯定感」が前面に出てきました。主人公は、とにかくゼロヒャク思考でネガティブ。なので、なんでも否定してしまう。つまり、自分自身の現状も否定して、自分を責めて、勝手に苦しみ続けています。

しかし、絶対に勝てない相手(最強の先輩ヒーロー)と戦うことで、自分の弱さを認めて、能力を覚醒させていくことになります。自分の弱さを認めて自己肯定することは、一朝一夕にできるものではないとわかりますね。実際に、少しずつ歩みを進める主人公を観ていると、ストーリー展開としてはじれったいと感じますが、リアルに考えるとこれでもかなり早いほうだと思います。人間は一瞬で変わったりしませんから。

ここまで観ていて、ヒーローものは「ペルソナ(仮面)」と、「変身願望」がテーマであることに気づきました。心理学的に「ペルソナ」とは「役割」です。たとえば、家では「父」の顔をしていますが、職場では「会社員」の顔をしていて、友人と会うときは「子ども」の顔というように、自分のキャラクターを演じ分けることを指します。

「変身願望」とは、誰もが理想の自分を思い描いており、理想を叶えたいと心のどこかで思っているものです。「ヒーローもの」では、それを疑似体験できるので気持ちよくなるのです。なので、多くの人は「アベンジャーズ」とか好きですよね。

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