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ライブは萌える

楽器演奏の「上手さ」って音源とかライブ映像とかからでも分かる気がするけど、「弾きっぷり」っていうのに関しては"ナマ"の演奏でないとあんまり分からへんよなと最近思う。

個人的にこの「弾きっぷり」っていうのはいわゆる楽器の「上手さ」「テクさ」とは別の尺度で存在していて、正直そんなに上手とはいえない演奏であっても「弾きっぷりがいい演奏」である場合は往々にしてある。

そしてこれもまた個人的な考えなのだが、「弾きっぷり」は録音物に乗りにくい。スタジオ音源、ライブ音源、ライブ映像等々。
もちろんゼロとは言わないが、生の楽器の演奏を見て、聴いて、演っている自分の未熟な経験則からしてそうなのだ。

めちゃくちゃヤバい名ギターソロみたいなのを音源で聴いて「うお~!!」と"燃える"ことはあっても、生でライブ演奏を見て聴いたときの「うお~♡♡」と"萌える"感覚はあまり得られない。

弾きっぷりがいいライブ演奏を聴くと"萌える"のだ。


一応言っておくと、よく取り沙汰される「ボーカルの人の熱量」みたいな話とは別。あくまで楽器演奏の話。

必ずしも情熱的とか一生懸命とかそういうニュアンスの演奏でなくても、萌えるときは萌える。



こういう世の中なので配信ライブ的なのを観る機会もまあまああるのだけれど、なんかあんまりピンと来ないことも多い。

なんというかこう、"萌え"ないのだ。

録音物としてかなり出来の良いものになっていることは分かっていても、これ生で観れたらな~とか思ってしまう。

その場で自分の肌を以てして演奏を聴かないわけには、第六感的なエネルギーを感じることはできないのだろう。


とはいえ世の中の音楽の殆どは録音されたものなので、いわゆる名演奏、名ライブ的なもの、もとい"萌える"演奏を生で聴いたことのある人は心底羨ましい。

プレイヤーとしても、いちリスナーとしても、死ぬまでにできるだけたくさん生でそういう演奏が聴けたらなと思う。


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