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Mendelssohn Op.63 Nr.5 (#040)

今回は歌う際に注意しないといけない点を見ていきます。前回に挙げたものと並行して参考にして頂ければ嬉しいです。文字を読んで理解しにくい箇所があるかと思いますが、声に出して試してみて頂ければ少しは理解し易くなるかと思います。

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Im Sturme dich, im Sturme dich!  “dich”の音価は付点四分音符ですが、次に来る”im”が母音からスタートするので音の立ち上がりが遅いので伸ばし過ぎない様に注意する。また伸ばし過ぎるとブレスも遅れるので注意。

Mit meinem Mantel vor dem Sturm “m”が続きます。必ず一つ一つ唇がくっつく事を確認しながら練習してみて下さい。

Beschützt ich dich,  ”beschützt“の“schützt”の音価は付点8分音符ですが、こちらも次に来る”ich”で母音からスタートするので伸ばし過ぎない様に注意。また同様にブレスもあるので伸ばし過ぎない様に。

Dir Unglück nah   ”Unglück”が2度出てきますが、1度目には”sf”、2度目には装飾音符がついています。このことからこの言葉を強調したい事が想像できるかと思うので、ここに重みが付けられる様に工夫してみて下さい。

Zufluchtsort,    この単語は11文字もある長い言葉ですが、母音はたったの3つです。ドイツ語が如何に子音が重要かが理解していただける単語かと思います。短い時間の間にこれだけの子音を入れないといけないのですが、カタカナ母音が入らない様に努力してみて下さい。また”Zufluchts+ort”に分けて練習する様にして下さい。

Gern teilt ich's ja,  “teilt”も音価は付点8分音符ですがこちらも次に来る”ich’s”で母音からスタートするので伸ばし過ぎない様に注意。

O wär ich in der Wüste, die   この箇所は1番の箇所と文脈の違いがあり、コンマが挟まれています。本来なら文章通りにコンマを入れる事が理想ですが、時間的に足りないことと、メロディーが急に途切れ事を考え、”die”の後でブレスをする方がベスト。

So braun und dürr,  “braun”の音価は付点8分音符ですがこちらも次に来る”und”で母音からスタートするので伸ばし過ぎない様に注意。

Und wär ein König ich, und wär   この行も1番2番で文脈の区切りが違い、ブレスの位置を考えないといけません。ここは文章通りのブレスがベストです。”ich”が付点8分音符なのでサクッと言い切ってブレスをする様にして下さい。

Die Erde mein, die Erde mein,    ”Erde”が2度出てきます。”Unglück”と同様にここに重みが付けられる様に工夫して下さい。

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この作品は以前にも書きましたが、曲の長さの割に色々と注意を払わないといけない作品かと思います。唯、曲のテンポが速くないので丁寧に練習すれば問題点はクリア出来るかと思います。とにかく練習するのみです。

Kohei S.

参考資料
Mendelssohn 6 Duets, Op.63
https://imslp.org/wiki/6_Duets%2C_Op.63_(Mendelssohn%2C_Felix)

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