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Mendelssohn Op.63 Nr.5 (#039)

前回”r”についてお話をさせていただきましたが、とても大切なので練習を重ねて下さい。”r”が使える様になるとこれからの歌が歌いやすくなったり口が動かしやすくなる事が多いので諦めず、コツコツ練習して下さい。

さて、この作品は曲の長さの割に注意しないといけない事が意外と多い気がします。まず予め認識しておいてもらいたい事は、この作品がほぼ完全な繰り返し曲で書かれている事です。しかし歌詞は1番、2番と異なっています。その為メロディーは同じでも句読点の位置が違います。音楽的に言えばフレーズが変わり、ブレス位置も変わってきます。この事を頭の隅に置いておいていただくと歌う際に役立つかと思います。今回はいつも通り読みで注意する点に絞ってみていきます。

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Mit meinem Mantel       ”m+m”はくっ付ける事は可能。その際”マィネッマンテル”のような感じで。
Beschützt ich                „Beschützt“は子音を2つに分けて“tz+t”と認識して下さい。また”シュッツティッヒ“とくっ付かないように。
ich dich                          "ch“ の子音が落ちて“イッ ディッ”にならないようにしっかり”ch”を発音する。

Und kommt                    “kommt”の“t”が落ちやすいので気を付ける。
mit seinem Sturme je    ”mit seinem”は”t+s”なのでくっ付ける事は可能です。その際は”ミッツァイネム”の様な感じ。
Zufluchtsort                   この言葉は“Zu+fluchts+ort”と分解してみて下さい。因みに子音を厳密に分けると“Zu+fluch+t+s+ort”になります。この件は余り神経質に考えなくて良いですが、知っておいて下さい。
Gern teilt ich's ja,           “タイルティッヒ”とくっ付かないように。

O wär ich in der              ”ヴェァイッヒン”とくっ付かない様に
So braun und dürr,        ”dürr”この単語は少し特殊で、”rr”を一つの子音として扱うため、”ドュr”よりも”ドューr”に近い感じ。そして語尾の”r”はしっかり舌で巻く。
Wärst du bei mir,            ”Wärst du”は”t+d”なのでくっ付ける事は可能。その際は”ヴェァsッドゥ”

Und wär ein König ich,    ”ヴェアイン”、”ケーニッヒッヒ”の様にくっ付かない。
Du wärst in meiner          ”ヴェァsティン”とくっ付かない様に。

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注意点が多いので一つ一つ確認してみて下さい。”r”を滑らかに使える様になる様にとにかく読む練習を頑張って下さい。

Kohei S.

参考資料
Mendelssohn 6 Duets, Op.63
https://imslp.org/wiki/6_Duets%2C_Op.63_(Mendelssohn%2C_Felix)


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