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Mendelssohn Op.63 Nr.6 (#043)

前回の異訳の続きです。

***

Den Junker Reif verdroß das sehr,
そこを占領していた霜はイライラし始め、

Er kommt ins Tal hinein;
彼は谷の中に入って来ます。

Maiglöckchen spielt zum Tanz nicht mehr,
スズランは踊るのをやめ、

Fort sind die Blümelein.
お花さん達は去っていきます。


Doch kaum der Reif das Tal verläßt,
霜が谷から去って行くと、

Da rufet wieder schnell
再び急いで

Maiglöckchen zu den Frühlingsfest
スズランは春の祭りへと呼びかけて、

Und läutet doppelt hell.
スズランはいつもより華やかに鳴り響いた。


Nun hält's auch mich nicht mehr zu Haus,
僕ももう家の中に引きこもらないで

Maiglöckchen ruft auch mich:
スズラン達が僕のことも呼んでくれているから。

Die Blümchen geh'n zum Tanz hinaus,
お花さんたちも踊りに出掛けたみたい、

Zum Tanze geh' auch ich.
僕も踊りに行こう。

***

本当に可愛い詩です。(訳が合ってれば・・・。)この詩にぴったりの音楽を付けたメンデルスゾーンのセンスの良さに感動です。今回も訳に挑戦させて頂いたのですが、詩が物語のように展開されているところが特徴的かと思います。そして最後に”ich”や”mich”が使われる事によって、作品をとても面白くまとめてるところかなぁって感じました。皆さんはどう思われたでしょうか?

Kohei S.

参考資料
Mendelssohn 6 Duets, Op.63
https://imslp.org/wiki/6_Duets%2C_Op.63_(Mendelssohn%2C_Felix)

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