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この社説が気になる(2024.10.18)
今日の気になる社説
イスラエルが国連軍に攻撃した。
このことに読売と朝日が触れた。許しがたい行為だと怒りを覚える一方、国連という機関の力が弱まっていることの現れでは、という残念な思いも湧く。
衆院選に関しては、日経が外交について、毎日が人口の東京集中是正について、朝日が社会保障について触れた。今日はその中で朝日の一本に注目する。
社会保障とは何か、から論を始め、助け合いの費用を連帯して出し合うことなしに、必要なサービスを必要な人が受けることは成り立たないと語る。
その上で、税や社会保険料を一方的な負担と捉える向きを批判している。
一見その通りと思うが、立ち止まって確認しておきたいのは、社会保障負担がこれまで一定だったか、という点。時を追うごとに負担が増えている、と指摘する声も聴く。だとすれば、現役世代の生活を圧迫しないために負担を見直すことも必要だと思う。
[抜粋]社会保障とは何か。医療・介護・福祉・子育て支援といったサービスを、貧富の差にかかわらず、必要な人が受けられるよう政府が保障する。そして、その助け合いの費用を、みんなで連帯して出し合うことだ。後者なしに、前者は成り立たない。↓
その他の各紙の社説
[抜粋]外交の取り組みが総じて物足りない。大国間の対立により国連が本来の役割を果たせず、日本は中国をはじめ戦略外交の立て直しが急務だ。票にならないといわれてきた外交・安保こそ国会議員の仕事だと肝に銘じてほしい。↓
[抜粋]企業立地、農林水産業振興、非正規地方公務員らの正規化など大胆なビジョンを描き、女性の雇用を確保する必要がある。ジェンダー平等の視点も欠かせない。↓
[抜粋]国連加盟国なのに国連の求めに応じず、国連機関を敵視し、国連軍を武力攻撃する。第2次大戦後に国連を基盤に築かれてきた秩序を掘り崩す行為であり、許しがたい。↓
[抜粋]イスラエルは、レバノン南部を拠点とするイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘を続けており、UNIFILには事前に警告していたと主張する。だからといって、国連軍への攻撃は正当化できるものではない。↓
[抜粋]各地でルール整備が進むなか、課題となるのはどう一貫性を保つかだ。日本は23年に始まった主要7カ国(G7)の「広島AIプロセス」を主導した。引き続き企業や専門家など幅広い関係者と協力し、包括的な枠組みの整備に貢献する必要がある。↓
[抜粋]民営化に伴い、各事業が分社化されたため、同じグループに属しているとはいえ、顧客の同意を事前に得ることが法律上、必要になった。だが、現場では、顧客が来局した後に同意を得れば、問題ないと認識し続けていたという。↓
[抜粋]6月に露朝が結んだ「包括的戦略パートナーシップ条約」には「一方が戦争状態になれば、遅滞なく軍事的、またはその他の援助を提供する」とある。朝鮮半島有事になれば、ロシア軍の参戦の可能性があるということだ。北朝鮮は韓国との対決姿勢を強めているが、南北の衝突がロシアを含む日本有事へ拡大することもあり得る。↓
[抜粋]課題となるのは、カスハラと正当な要望との線引きである。正当な要望であっても威圧的な言動をすれば迷惑行為になるが、その判別は難しい。↓
[抜粋]ハングルで書かれた作品が国境を超え、世界文学の仲間入りをした。背景に、繊細な言葉のニュアンスを届けることに腐心した翻訳者の熱意があったことは間違いない。文学によって異文化理解の促進に取り組む出版社が果たした役割も大きい。↓