見出し画像

この社説が気になる(2024.8.5)

国の基礎的財政収支が黒字になる見込みとの試算に、読売、産経、日経が言及した。楽観せず、財政健全化の手を緩めるな、というトーンは各紙共通。注目するのは、横浜市教育委員会が教員が起こしたわいせつ事件に対する裁判に職員を動員して傍聴席を埋めたことに言及した朝日の一本。
この件が明るみになったときにどこかの新聞社が触れたものであり、そのときも開いた口が塞がらないという思いをしたと記憶している。今回の社説では裁判の公開原則をゆがめる行為として批判している。教員が起こした問題が表に出ないよう隠蔽する行為にも思える。
何か問題が起こると、それが表に出ないよう保身する行動に出てしまうのは人の常なのかもしれない。わが身も省みねばならない。

プライマリーバランス黒字化の見通しに触れた社説
[抜粋]これから本格化する25年度予算の編成作業でも、無駄な歳出を削る意識が働きにくくなるおそれがある。政府が7月末に決めた概算要求基準は、今回も「事項要求」を認めた。各省庁が重要政策と位置づければ、具体的な必要額を示さなくてよい仕組みだ。↓

[抜粋]昨年6月に「歳出構造を平時に戻していく」との政府方針を示したにもかかわらず、23年度の補正予算は13兆円に膨らみ、財政再建の道筋は遠いままだ。大型補正が常態化しているようでは、25年度の黒字化は到底見込めまい。↓

[抜粋]あくまでも試算である。政府が今秋まとめる経済対策は織り込まれておらず、想定の税収が得られない可能性もある。黒字化を見込めるからといって野放図に歳出を膨らませると達成は望めなくなろう。↓


その他の各紙の社説

[抜粋]容疑者らを脅したり人格をおとしめたりして、自白や都合のいい証言を得ようとする行為はあってはならない。本人の意に沿わない供述は冤罪(えんざい)を生む。背景を検証し、再発防止を徹底しなければならない。↓

[抜粋]今回の大統領選では、チャベス氏以来、四半世紀ぶりとなる政権交代の是非が問われた。選挙後に全国に広がった抗議デモは、マドゥロ氏に対する国民の不満の強さの表れだろう。↓

[抜粋]「聖地」としての伝統を守りつつ、野球以外の娯楽を提供するボールパークへの進化も必要だろう。次の100年も愛され続ける球場であるために、不断の改革を模索してほしい。↓

[抜粋]民主政治を健全化するには、カネの流れを国民監視の下に置き、不正行為を厳正に処分する必要がある。第三者機関はそのカギを握る。設置に向けた議論を、たなざらしにすることは許されない。↓

[抜粋]人間の創造性や信仰心が作り出したものを、破壊するのもまた人間の所業だ。そして、守ることができるのも人間しかいない。↓

[抜粋]法の支配や民主主義、人権の尊重など日本が重視する価値観が共有できなければ、これらの援助は双方の国民の理解を得られまい。伝統的な親日国であるバングラデシュとは、時に耳の痛い意見も交わせる関係を求めたい。↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?