この社説が気になる(2024.9.21)
今日の気になる社説
複数紙が触れる話題が3つ並んだ。
一つは大谷さんの50-50(50本塁打、50盗塁)達成。読売と産経が触れた。この偉業を支えた存在として、産経はこれまでに大谷さんが所属した球団の度量を挙げた。達成した試合では6安打2盗塁3本塁打を記録した。普通なら途中から敬遠されそうなところを勝負に挑んだ試合相手のマーリンズにも敬意を表したい。
二つ目は、日銀の金融政策決定会合。こちらには日経と朝日が触れている。
積極的な情報発信と的確な政策判断を、と説いている。この件については新聞社に対して、自分の望む方向に誘導しようと「金利ある世界」や「金融の正常化」を掲げて煽る報道を慎むことを願う。
三つめは、兵庫県知事の不信任決議。きょう触れているのは朝日と毎日だが産経も先に触れている。いずれも知事に辞職を求めている。この件については告発した元幹部が亡くなるタイミングなど謎が残る。知事が退いてすべてが一件落着にはならない気がする。
そんな中で注目するのは、新幹線で運転中に連結器がはずれた事態に言及した産経の一本。
ここのところ鉄道に関して「安全軽視では」と感じるニュースを見かけるようになっている。JR貨物での車軸に関するデータ改竄が発端となっており、それを機に国交省が指示した水平展開の中で、同様の問題が私鉄でも発生したと聞く。
人の命や、人の営みに欠かせない物を預かって運行していることの重さを認識してほしい。社説が結んでいるように、大事故が起きてからでは遅い。
[抜粋]新幹線に限らず、鉄道各社では、JR貨物でデータ改竄(かいざん)が明るみに出るなど、このところ鉄道事業の根幹といえる安全対策にほころびがみえる。↓
その他の各紙の社説
[抜粋]次期政権は原発に対する国民の信頼回復に努力しつつ、再生エネの発電量変動を補うための蓄電池や送電網の増強、火力発電の脱炭素技術の実用化など、全方位の取り組みを続ける必要がある。↓
[抜粋]国内では賃金上昇が続くなか、消費回復を伴いつつ「賃金と物価の好循環」が定着するのかどうかが焦点となる。内外の経済情勢をじっくりと見極め、積極的な情報発信とともに、的確な政策判断に結びつけてほしい。↓
[抜粋]不必要な変動を招かないためには、政策の方向性やその判断理由について、国民全体に日ごろから幅広く丁寧な説明を尽くす必要がある。情報発信のあり方に改善の余地がないかも考えてほしい。↓
[抜粋]尖閣諸島周辺での中国海警局の威圧的な活動を含め、日中間の懸案は多い。中国が独善的な対応を改めなければ、日本人の対中感情は悪化する一方だろう。↓
[抜粋]大谷選手にとって、最も重要なのは「チームの勝利」である。そのために厳しいトレーニングを積み、入念に準備をする。本塁打や盗塁も、それ自体が目標ではなく、試合に勝つために、全力を尽くした結果なのだろう。↓
[抜粋]この偉業を支えたのは大谷の二刀流を受け入れた日本ハムやエンゼルスの度量であり、先見の明である。大谷のプロ入り時は球界のほとんどが二刀流に否定的だった。高校生ですでに160キロを投じた剛球の印象が強すぎたためでもある。↓
[抜粋]「県民の負託」を理由に知事は辞職を拒んできたが、有権者からも憤りの声が上がっている。知事を支えてきた日本維新の会が辞職要求に転じたのも県民の批判を意識せざるを得なかったからだろう。↓
[抜粋]自らの責任を否定してきた知事は、不信任決議直後の会見で、「今の状況を招いているのは、私に責任がある」と語った。もっともわかりやすく、多くの人が納得するであろう責任の取り方は、自ら辞職することだ。↓
[抜粋]イスラエル政府は最初の爆発が起きる数時間前に、ヒズボラへの攻撃を新たな軍事作戦目標にすると決定していた。ハマスとの停戦協議が行き詰まり、ヒズボラが攻撃停止に応じる可能性は当面ないと判断したとみられる。↓