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希望を心に保つこと

寄り添うとか
そばにいるとか
聞き慣れた言葉かもしれません

本当に苦しい思いを
抱えている人がいて
そのそばで
寄り添うことは
簡単なことではありません

勇気と希望が
なければできません

勇気とか
希望とか
聞き慣れた言葉かもしれません

けれど
それらをこころに
保っておくことは
簡単なことではありません
一人ではできません

そして
不安と弱さが
あるからできます
そんなふうに思います

精神科医中井久夫先生のご著書「こんなとき私はどうしてきたか(医学書院 2007)」の中にある、一つの言葉を私は時折思い出します。

この先の身を案じ不安を抱えて診察室におられる患者さんに向けて何ができるだろうか・・・、それは「希望を処方すること」であると中井先生はおっしゃっています。

「希望を処方すること」

その臨床姿勢を保ち続けることはとても難しいと感じています。逃げられないし、忘れられないし、変えられないと感じるような苦しみや痛みもあります。

だからこそ、心理臨床家として相談者の方とこれからも出会い続けていくのならば、中井先生の言葉をこころに留めておきたい、忘れたくないと思うのです。

(精神科医中井久夫先生は、広くアンテナを張って新しい知見を取り入れつつ、個別性にも重きを置き、人や世の中のこころの問題に向き合っておられた臨床家の先生です)


中井久夫先生を偲び、
この文章を書きました

お盆過ぎに
遅れて咲き始めた
あじさいの花を
見つけた時の想いも込めて

読んでくださってありがとうございました


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