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精神科急性期病棟での心理士の仕事 研修会報告

先日、
精神科急性期病棟での心理士の仕事
をテーマに研修会を実施しました。

私は、おやつ係り(笑)と
前職での経験の情報提供を担当しました。

精神科急性期病棟や救急病棟において、
心理士はどのような役割が果たせるのか、
どのような働きを期待されているのかについて、
実践的に考える機会になりました。

3名の演者から
それぞれの職場での実践を元にした発表があり、
最後にクライシスプランについての講義があり、
半日研修でしたが盛りだくさんな内容だったと思います。

お一人目の先生が、
主に多職種との連携について、話してくださいました。
実際に一緒に働く多職種の方々にもインタビューをし、
その結果から、
心理士がどう思われ、何を期待されているか
を説明してくださいました。
心理士は
個別で関わっているから話しかけにくいし、
専門用語がわかりにくいというような意見もあったようです。

心理士からも、
周りのスタッフとも共有できる表現を用いて語りかけ、
他の職種がどのような働きをしているかを
「学び、教えてもらう姿勢」
が大切ではないかとお話されていました。

お二人目の先生は、
開設したばかりの急性期病棟で、
毎日病棟カンファレンスに参加する中で、
現場の苦労や問題に気づくようになった経過をお話くださいました。

そして、
個人心理療法、心理アセスメントだけでなく、
集団プログラムやコンサルテーションなど、
色々な提案や企画を心理士も多職種の一員となって
進めていけるとよいのではないかとおっしゃっていました。

三人目の報告者が私でした。
私からは、
以前の勤務先の精神科救急病棟で取り組んでいた
心理教育的グループワークやクリニカルパス(入院治療計画書)
の立ち上げと運用について、
報告させていただきました。

クリニカルパスに心理士の活動が盛り込まれたことにより、
今まで以上に心理検査や心理療法、グループワークの導入が
活性化した経験をお伝えしました。

急性期病棟での業務が増えたことにより、
様々な病相を呈する患者様への治療やリハビリについて、
大きな流れの中で考えることができるようになりました。
このような視点を持てたことは、
現在病床を持たないクリニックや私設心理室で勤務していても、
とても役立っていると感じています。

悪化時をともに過ごしたからこそ、
その後も再発に備えるパートナーとなれたケースを
幾つも経験したことを思い出します。

入院から外来へ、治療をつなぐ存在として。
またその逆もありと考えて。
途切れのない心理的支援を
届けることができるようになると良いなと思っています。

(220191015記載)

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