私はモネに包まれた・・・。
先日、仲良しのママ友と一緒に、中之島美術館へ行きました。
お目当ては「モネ」の展覧会。
「あなたはモネに包まれる」
というキャッチフレーズがぴったりな展覧会でした。
モネだけに、大盛況だろうなあと予想はしていましたが、実際のところは、その予想をはるかに超える盛り上がりでした。
水面の描写
岸べや港、運河など、水面を描いた作品が数多く展示されていました。
私の美術の知識は浅はかで、モネといえば睡蓮を想像する程度。
「ザーンダムの港」の作品で足がしばらくまりました。
キャンバス一面に広がる色彩の渦が、足をその水の中に足を踏み入れたような錯覚に陥らせます。
モネの筆触からは、チャポン、チャポンっと水の動く音が聞こえてくるようで、その臨場感には圧倒されました。
自分の感情の移り変わり
最初はただの絵として見ていたものが、じっくりと観察するうちに、自分の心の中に静かに語りかけてくるように感じました。
モネの描く光の反射や影の濃淡が、時間の流れを忘れさせてくれるほど。
「ヴェトゥイユの春」では、その柔らかい日ざしや草原、そして女性と子どもたちがとても柔らかく、温かいタッチで描かれる様子に、モネが日常の中の小さな幸せを感じ取り、それを切り取った作品に、安らぎを感じました。
時間を超えた連作の魅力
モネが同じ風景を何年にもわたって何度も描いた連作は、ただの再現ではなく、時間とともに移り変わる自然の美しさと、その瞬間瞬間の光の変化を捉えてい流ように思いました。
たとえば、「積みわら」の一連の作品では、ある晴れた日の昼下がり、ピンクや水色に輝く夕やけ、雪が降る冬などさまざまな時間と季節でその美しさを異なる角度から描かれていました。
これらの作品の前に立つと、まるで時間の流れを物理的に感じることができました。
今はもう見ることのできない当時の風景を、モネの絵を通じてリアルに感じ取ることができます。
人生の変遷と作品の変化
モネの人生の後期、特に50代に入ってからの作品は、彼の技術と感性が一層深まったと感じます。(偉そうに言ってごめんなさい、モネさん。)
彼の晩年の作品、あの有名な「睡蓮」のシリーズは、以前の作品と比べてタッチが大胆。色彩がより豊かになっているのではないでしょうか。
この変化って、もしかすると、50歳という人生の節目を経て、さまざまな経験が彼の芸術に何かしらの影響を与えたのでは?と思ってしまいました。
自身の成熟と変化を反映している。
50歳を迎えた今の私には、彼の50代以降の作品が持つ「新たな意味」や「美しさ」が、以前には感じられなかったほどに響いてきます。
私はモネに包まれた・・・。
本当に素敵な時間でした。
柔らかい色、
力強いタッチ、
いろんな場所、
移りゆく時代、
モネの作品によって、時空を超えた旅をした2時間でした。
5月6日まで開催中です。
お近くの方はぜひともお立ち寄りください🖼️