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私の偏愛アイテム#2

毎年、肌寒くなるとみんな衣替えをするとき、
その時に「あっ今年もこれを早く履きたいな」と思わせてくれるものってありますよね?
僕はこの30〜40'sくらいのフランスで仕立てられたであろうスラックスを見るといつも思います。

30〜40's France bespoked slacks


両腰に付く、針刺しのベルトが見せ所。
シンチバックと同じような針刺しは古い時代にしか無いディテールです。


この年代でベルトループが付いているのも珍しく、完全にビスポークなのでオーダーした人の好みだったと考えられます。

シルエットは2タックで、少しテーパードのきいた太めのシルエット。
この形が大好きで、他の色でも同じようになものがないかと日々探しておりますが、まだ出会ったことがありません。

堪らない裏地と不思議な位置のボタンホール。


このスラックスの内側には非常に見所が多い。
裏地の縫い付けは驚くことに全て手縫い。
一体どれほどの時間を掛けて、お客様の笑顔でも浮かべながら作っていたのかと思うと微笑ましいです。
ビスポークならではの丁寧な手仕事は本当に尊敬します。

職人の手縫い

約80年の時を経ても未だに愛されるものは、やはり理由があると思います。
このパンツは小穴もありますし、もちろん汚れもあります。
それくらい直せばまだまだ履けるので、これからも後世に残せるように大切にしたいと思います。

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