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Photo by
nano87saita
詩 一篇
夜の底の物語
常緑樹の緑から眞白な雪が
滑り落ちてきては積もっていく
場面転換
赤黒い木の実が点々と落ちている
白い、ただ白い平野
その先に小夜啼鳥の死骸が
小さく横たわっていた
木の実だと思っていたものは
最後と引替えにした血痕で
老いたカノジョの命が燃え尽きる
生への賛歌だった
暗転
暗転
そして
朝のうわずみ
遠くで鳥の声がしたのは
夢の残り香、だろうか
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