夏場の感染症

そろそろ、夏場の感染症が流行りだしています。


先日あゆみ野クリニックの発熱外来に見えた高齢者は検査の結果腎盂腎炎、つまり細菌が尿道口から登っていって腎臓まで侵入してしまっていたのですが、頻尿が辛くてなるべく水を飲まないようにしていたのです。ところが腎盂腎炎は高熱が出ますから、その人はすっかり脱水症になっていました。幸い水は飲めたのでひたすら水を飲んで貰い、今日再診したら元気にはなっていましたが、ちょっと危ないところでした。



焼き肉を仲間と食って食あたりで下痢したという若者。「どんどん水分を摂ってどんどん下痢をしなさい。そうして腸管を洗い流せば治る。決して下痢止めを飲んではいけません」としっかりと釘を刺したのですが余計なお節介を焼いた人がいて「下痢してるんなら下痢止めを飲め」と言い、飲んでしまったからさあ大変。せっかくほとんど治りかけていたのがあっという間に悪化して今日飛び込んできました。



夏場の感染症では、ともかく水分摂取をしっかりすること。高齢者はどうしても頻尿を気にしますが、おしめを使ってもいいからともかく水分摂取(心不全とかがあれば別ですが)。それと、食あたりの下痢は止めてはダメ。下痢止めを使ってはいけません。



ともかくこう言うときは受診して、医者の言うこと聞いて下さい。素人の余計な雑音に耳を貸さないこと。また自分が分からないのに患者に余計なことを言わないこと。



よろしくお願いします。



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